日本の公務員組合は、既得権を守られた集団ということで批判の対象になることが多くなりました。一方で、多くの民間企業にも組合はありますが、業績が不振だとか、国際競争に負けたという経営側の説明に対して戦うことはまずないわけで、こちらの方も存在意義が問われても仕方がないのかもしれません。 また、現在のように消費者に全能の立場が与えられている社会では、交通機関などがストライキを行うことは社会的支持を得るのは難しいとも言えます。国家公務員へのスト権付与が検討されているのも、世論を恐れて行使できないだろうという計算を含めた動きとも言えます。 こうした雰囲気を受けて、労働者の権利というのは幻想だという理解が広がっています。例えば若者が良く「ブラック企業」という言い方をしますが、具体的には労働基準法の違反が行われている場合が多いのだと思います。 ですが、労働基準監督署が摘発したり、被害者が訴訟して勝ったり、