中東で石油が発見された19世紀末から今日まで、世界は石油経済をめぐって大きく動いてきた。第一次世界大戦後にオスマン帝国が解体されて幾つかの国家に分割されたのも、ヨーロッパ列強の石油利権のためだった。第二次世界大戦でも石油資源をめぐる闘いが繰り広げられ、戦後は石油の国有化を目指す産油国と欧米との対立が強まった。 映画『ジャイアンツ』でも描かれているようにアメリカは、20世紀初頭にテキサスで大油田が発見されたことで石油産業が発展し、戦後は消費が増大したものの、2000年代後半のシェール革命によって世界最大の産油国となった。従って、かつてほど中東の石油には依存していないが、シェールオイルは超軽質の原油でナフサやガソリンには適していても重油はほとんど採れない。また、原油価格の安定やドル建て決済(ペトロダラー体制)、他国へのエネルギー供給ラインへのコントロール力を維持するといった理由もあって、アメリ

