賃貸マンションの経年による賃料下落率を「年率換算で平均1%程度」と経験則的に考えている人は多い。しかし、築浅の時期と築古の時期では、経年による賃料への下げ圧力は異なるはずである。どの時期が経年による賃料下落圧力が大きくて、その下落幅はどれくらいなのか、実際のデータを基に把握していく。 ■ 賃貸マンションにつきまとう賃料下落リスク リーマンショック以降、ディフェンシブアセットの代表として注目されている賃貸マンション。J-REITだけでみても2012年初には1,000棟近く(戸数にすると約66,000戸)の賃貸マンションを保有している。一般的な賃貸マンションの賃料は、オフィスや高級賃貸住宅の賃料と異なり景気に左右されにくく、景気後退局面でもNOIが安定していることが、投資対象として注目されている理由である。そういった意味から「賃貸マンションに投資する」ということは、「キャッシュフローが安定した