「重要科学技術史資料」は、日本国内の科学技術史において「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当する資料を選定するもの。ローランドが1988年に発売した「ミュージくん」は、音源などのハードウェアと音楽制作用ソフトウェアをセットにしたバンドリング商品で、現在では一般的となったパソコンでの音楽制作を幅広く普及させたことが評価された。「ミュージくん」は“デスクトップミュージック”という言葉を初めて使った商品であり、この言葉は“DTM”という音楽制作用語として今日まで広く認知されている。「重要科学技術史資料」の登録は2008年度から毎年実施されており、ローランド製品では2019年度のリズムマシン「TR-808」に続いて今回が2度目の登録となる。 カシオ計算機が1980年に発売した「カシオト