オバマ大統領が、新しい安全保障担当大統領補佐官にスーザン・ライス国連大使を指名した。新国連大使にはサマンサ・パワー氏を充てる。両氏とも海外紛争への介入をためらわない。同政権の外交政策は転換されるか。 ジャーナリストのサマンサ・パワー氏は、1994年にルワンダで起きたジェノサイド(大量虐殺)に対して米政府が何もしなかったことに愕然とした。そして、何十人もの政府高官に取材して回り、尋ねた――なぜクリントン政権は傍観を決め込み、殺戮が行われるままにしたのか、と。 取材を受けたうちの1人、スーザン・ライス氏(当時、米国家安全保障会議=NSC=の前途有望なスタッフだった)は個人的に誓いを立てたことを明かした。再びあのような危機に直面することがあれば、「積極的な行動に賛成し、必要ならば炎に包まれることも厭わない」。 現職のドニロン氏は介入慎重派 バラク・オバマ米大統領は6月5日、国連大使のライス氏を国