かつては証券マンの熱気であふれた金融の中心地、東京・日本橋兜町(かぶとちょう)が様変わりしている。株式市況の長期低迷やネット証券の台頭、超高速取引の普及などで中小証券は経営が成り立たなくなり、業態変更や廃業が相次いでいるのだ。ピーク時の91年に17万人を超えた証券マンも、今では8万8506人(12年6月時点)とほぼ半減。街の風景も一変している。【浜中慎哉】 ◇IT化、証券会社が副業でカフェ 「ご注文は?」「アイスカフェラテを」。日差しの強い平日の正午過ぎ。兜町に近い日本橋の交差点に面したカフェ「赤木屋珈琲(コーヒー)」では、サラリーマンや女性会社員が昼休みのひとときを過ごしていた。