人は自ら生まれ育った文化を簡単に手放すことができない。 だから人は争うし、戦争は終わらないんだ。 「もののけ姫」は、そんな文化の衝突を描いた作品である。 作品テーマ:「文化の衝突」 アシタカの文化「人間ともののけの共存」 主人公のアシタカは大和朝廷との戦いにやぶれ、大和の支配を逃れた部族の民である。 アシタカの部族では「人間」と「もののけ」が対等な関係で共存している。その象徴がアシタカとヤックルの関係である。 アシタカとヤックルは同じものを食べる アシタカはヤックルに話しかけたり、ヤックルが傷ついた際には励ましたりもしているが、特に印象的なシーンは、旅の途中で、アシタカとヤックルが同じ物を食べ合うシーンである。 現代であれば、人間と動物が同じものを食べことは考えにくい。実際には人間と同じご飯をペットに食べさせる人もいるだろうが、それでも意識の上では、私たちは人間が食べるものと動物が食べるも