8月下旬、都内で「落合陽一と賢者のVR~『誰にも作れないもの』を作るテクノロジー」と題したイベントが開かれた。基調講演には、メディアアーティストや大学助教授など複数の顔を持つ“現代の魔法使い”こと落合陽一さんが登場。テクノロジートレンドの変遷や、注力している研究領域、VR(仮想現実)をはじめとする最新技術が社会をどう変えるかなどを展望した。 “魔法”の裏にあるテクノロジー 落合さんは筑波大学学長補佐や研究者のほか、自ら起業したピクシーダストテクノロジーズのCEO、メディアアーティストなどの顔も持つ。ピクシーダストテクノロジーズでは大手企業とも協業するなど、テクノロジーをベースに幅広い業界で活躍している。 その研究領域はさまざまだが、主軸になっているのは落合さんが提唱する「デジタルネイチャー」という概念だ。CGなど、これまでデジタル世界にしか存在しなかった物事を現実空間と融合させることで、人