筆者は2008年1月17日に行われたMIAU(インターネット先進ユーザーの会)主催のシンポジウム「ダビング10を考える」講演の冒頭で「ここに至ってコピーワンス緩和の議論を振り出しに戻すような動きがあるが、情報通信審議会の中間答申とはいったい何だったのか!?」と発言したが、ここに来て再び同じ意見を言わざるを得ない状況になってしまった。速報でお知らせしたように、「2008年6月2日スタート」とアナウンスされていたダビング10の実施が不透明になってきたからだ。と同時に、ダビング10対応バージョンアップの情報も聞かれない。これはいったいなぜなのか? 技術解説を交えてダビング10延期の真相に迫ってみたい。 本来は全国の放送設備の改修が必要 ダビング10施行を間近に控えて「そろそろレコーダーなどのバージョンアップの予定が具体的にアナウンスされるはず」と期待していた録画機ユーザーも多いことだろう。しかし