米国でロカヴォア(locavore)という新語が流行している。地元産の食品を食べる人、という意味だ。地元産の食品を選ぶ行為には、様々な意義があるという。例えば、食品輸送に伴う環境負荷を減らせるし、地元農家への支援にもつながる。これはスローフードや地産地消に近い考え方だ。どうやら、食生活において「地元」に注目する概念が、世界各地で同時多発的に発生しているようだ。 この概念は、2005年にサンフランシスコで行われたイベント『世界環境デー』で誕生した。同イベントに参加したカリフォルニア在住の女性4人が、自らをロカヴォアズと称し、「環境保護などのため地元産の食品を食べよう」と呼びかけたのだ。ここで言う地元産の食品とは、自身の居住地から100マイル(約160キロメートル)以内で生産している農水産物や加工品を指す。 ロカヴォアという新語は、グループのメンバーであり、料理人、作家でもあるジェシカ・プ