人は、目の前のことに集中していると、視野に入っているはずのものを見落としてしまうことがある。これを示す有名な実験に「見えないゴリラ(Invisible Gorilla)」がある。これは、ある映像を見て「白いシャツを着た人たちがバスケットボールをパスした回数」を数えていると、その後ろを横切る黒いゴリラに気づかない人が約半数もいる、という実験である。 この「非注意性盲目」と呼ばれる現象は「注意を向けていないものは見えていない。つまり意識的な知覚には注意が必要だ」という考えを支持する重要な証拠として、長年扱われてきた。数多くの研究者が「注意が向けられていない対象は、完全に知覚されていない」と考えていた。 ▲非注意性盲目に関する3つの代表的な実験 しかし、今回の研究チームは、新しい研究を通して、この定説を覆す可能性のある発見をした。 研究チームは2万5000人以上の参加者を対象に、5つの実験を行っ
![「バスケ中に横切るゴリラを見落とす」実験に異議。気づいてないだけで認識はしている?【研究紹介】 レバテックラボ(レバテックLAB)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3fa80fcc9688fc8040b089517f6bf9e48917a11a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Flevtech.jp%2Fmedia%2Fwp-content%2Fuploads%2F2024%2F11%2F2-line__TechFrontline_temp_not-sub-3.png)