概要 質点は形や大きさを持たず、質量だけを持ち、その運動は位置と運動量で記述される。また質点の運動はNewtonの運動方程式を解くことで知ることができる。これに対して、剛体は形と質量の分布を持つ。剛体の運動は重心の位置と併進運動量、姿勢と角運動量で記述される。姿勢を表す方法は色々あり、例えば回転行列やオイラー角、四元数などがある。また質量の他に回転運動に関わる性質である慣性モーメントを持つ。剛体重心の併進運動は質点と同じくNewtonの運動方程式を用いて表され、回転運動はオイラーの運動方程式によって表される。 併進運動 まず剛体の重心を定義する。剛体中の任意の点の位置ベクトルをq とする。重心の位置ベクトルをqG とし、重心からq へのベクトルをs とする。 (1) これらの関係を図に示す。 重心は以下のように定義される。 (2) ここで右辺の積分は剛体領域中での体積積分である。 定義から