秋の観光シーズンに入り、オーバーツーリズムによるバス混雑に悩む京都市民から「市民専用の市バスを走らせて」との不満が強くなっている。また、市バスの経営難で運賃値上げが検討される中、「観光客だけ値上げすればいいのでは」との意見も出ている。政府は10月、オーバーツーリズム対策のため現行法令の一部緩和を打ち出したが、果たして市民の要望は実現可能なのか。 10月31日正午すぎに京都駅バスターミナルを訪れると、平日というのに清水寺方面に向かう乗り場は30メートル以上の列ができていた。東山区に住む男性(78)は「週末は外出しないようにしているが、平日でもこんな状態。観光客と市民用のバスを分けられないものか」と嘆いていた。 「市民しか乗れないバスを」といった声は市交通局にも複数寄せられている。「経営改善には観光客から