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ブックマーク / satoshi.blogs.com (36)

  • そしてスティーブ・ジョブズは伝説の人となった

    CNetにGuy Kawasakiの "What I learned from Steve Jobs" という文章が出ているので一読をおすすめする。12項目のメッセージを簡単に解説するとこうなる。 評論家と呼ばれる人たちは実は何も分かっていない。彼らに耳を傾ける必要はあるが、振り回されてはいけない 顧客に何が欲しいかをたずねても答えは見つからない 不連続な変化を起こせ 難しいことにチャレンジするからこそすばらしい仕事ができる デザインへの徹底的なこだわりが違いを生み出す プレゼンの時には大きなフォントと大きな画像を使え 間違いに気がついたら恥じらいもなく方向転換をしろ 「価値」は「価格」とは違う 優秀な人材は自分より優秀な人材を雇いたがる。だめな人材はもっとだめな人材を雇いたがる 当のCEOは、自分自身で商品のデモをする 会社に必要なのは「研究者」ではなく「エンジニア」だ 「個性的」でか

  • Life is beautiful: 優秀なナースがいるとシステムがなかなか改善されないという話

    「Why hospitals don't learn from failures(なぜ病院は失敗から学ばないのか)」という論文を読んでなるほどと思う部分があったので、ここにメモ代わりに書いておく。 この論文の筆者(TuckerとEdmondson)は、医療ミスがなかなか減らない原因を探るために、全米の10の病院を長期間に渡って調査・研究したのだが、その結果判明したのは、「システムの改善」という観点からは、ナースの優秀さと勤勉さが逆効果になっているという皮肉な話。 「優秀なナース」の定義はどこでも同じで、「目の前の患者が必要としているものを、あらゆる障害を乗り越えていち早く提供する」こと。取り替えるべきシーツが不足していれば別の階に走って行って調達してくるし、新米のナースのミスにはいちいち噛み付くこともなくそのミスを取り繕う。そんなナースたちにとっては、その手の「不具合」や「障害」は避けられ

  • Life is beautiful: ゴール設定の際に意識すべき四つの点

    会社を経営しているとしばしば「ゴール設定」の話が出てくる。会社全体のゴールであったり、グループのゴールであったり、従業員一人一人のゴールであったりもするのだが、そもそも何のためにゴール設定が必要なのかを理解せずいると、「できるだけ売り上げを伸ばす」とか「誰よりもがんばる」みたいなあいまいで抽象的なゴールを設定してしまう。 そもそもゴール設定が必要なのは、三年後とか五年後とかに会社が実現しようとしている大きな目標に向かって進む時に、その目標までの距離の大きさ故に方向を見失ったり、自信を失ったりしないためである。大きな目標に向かって、長期・中期・短期のいくつかのゴール設定をしておくことは、方向性を失わずに着実に一歩ずつ前進していくのに必要不可欠なのである。 ゴール作りの際には以下の四つの点を強く意識する必要がある。 1。ゴールは明確に定義されており、達成できたがどうかが明確に計測できるものでな

  • Life is beautiful: 複数のbookmarkletの機能を一つにまとめた「シオレット」

    Bookmarkletの存在を知ってから、いくつか気に入ったものをインストールしたり、自分で作ってみたりして遊んで来たのだが、普通のウェブページへのリンクも含めて数が増えてくるとツールバーが一杯になってしまい、使い勝手がぐっと悪くなる。 そこで、いくつかのBookmarkletの機能を一つにまとめた、メタBookmarkletを自分のために作ったのだが、せっかくなので、ここで公開。名づけて「シオレット」だ(bookmark=しおり)。 【シオレットのインストールの仕方】 [シオレット] ← このリンクを右ボタンでクリックして「お気に入り/bookmark」として追加する。左ボタンでクリックしてしまうと、シオレットがこのページ上で動いてしまうので注意(その場合は、グレーの部分をクリックすればメニューを閉じることができる)。 追加する場所としては、Firefoxの場合は Bookmark To

  • コーポレート・ファイナンス入門

    息子の大学で授業参観をする機会があったので聴講したのが「Corporate Finance」の授業。わずか70分の授業であったが、とても分かりやすかったので復習の意味も兼ねてここに解説してみる。 まず、会社として採用することを考慮している二つのプロジェクト、「S」と「L」があったとする。プロジェクト「S」は、一年目に50万ドル、二年目に40万ドル、三年目に30万ドル、四年目に10万ドルのキャッシュフロー(=会社に入ってくるお金)を生み出すが、プロジェクト「L」は、一年目に10万ドル、二年目に20万ドル、三年目に30万ドル、4年目に60万ドルのキャッシュフローを生み出す。 それぞれのプロジェクトに100万ドルの資金が必要で、調達した資金には10%の利息がかかると仮定したとき、会社としてはどちらのプロジェクトを選ぶべきか、というのが今回の課題である。 「投資した資金を回収するのにどのくらいの期

  • なぜ日本企業による米国企業の買収がしばしば失敗に終わるのか

    で「会社は100%株主のもの」と言い切ってしまうと、「従業員はどうするんだ?」「社会的責任は?」という話になるが、それとこれとは話が別、というのが多くのアメリカ人の考え方である。「会社は100%株主のもの」と割り切った上で、それぞれが「自分の時間」と「会社の与えてくれるもの」を天秤にかけて、「今の会社に残るべきか、別の会社に移るべきか」を毎年とは言わずとも少なくとも2~3年に一回は真剣に考える、というのは彼らにとってごく当たり前のことである。優秀であればあるほどこの傾向が強い。 アメリカで会社を経営する時に一番難しいのは、そんな環境でどうやって優秀な人たちを会社に雇い、かつ、会社のために一生懸命働いてもらうか、である。給料をたくさん払って繋ぎ止めるというのももちろん一つの方法だが、よほど儲かっている会社でなければそんな方法では経営が成り立たないし、へたをすると仕事もしない単なる給料泥棒

  • プロトタイプを重視するカルチャー

    最近、UIEJのメンバーの間で「うみがめ」というGoogleの「20%ルール」に相当するルール作りの話が盛り上がっている。ルール作りはおおいに結構なのだが、「なぜうみがめが必要か」というプリンシプル(相当する良い日語がないが、あえて選ぶなら「筋」-詳しくは「プリンシプルのない日」参照)を見失って「ルールのためのルール作り」に陥らないで欲しい、というのが私からのお願いである。 そこで、今まで私がプロトタイプ作り、ベータ版サービスの重要性に関して言って来たことをまとめてみた。 1.UIEのような会社にとって何よりも大切なものは、賢くてクリエイティブな人。そんな人たちが働きたいと思うような、そして彼らがクリエイティビティを最大に発揮できるような環境を提供することが大切。 2.当のイノベーションはごく少人数でおこすもの。一人とか二人とかのクリエイティブな人が、「こんなもの作りたい」という情熱

  • ビルゲイツの面接試験―株取引編

    先日私が出した「亀の子算」に刺激されてUIEJのメンバーたちが幾つか問題を作ってくれたのだが、そこに一つとても面白いものがあったので、まずはそれを紹介する。 棒人間君が図のような(リンク先にある図のこと)魔の7段階段の5段目にいます。棒人間君は毎回コインを投げて、表が出れば上に一段登り、裏が出れば下に一段下がります。7段目にたどり着けばクリア、生きて帰れます。逆に1段目まで降りてしまったらゲームオーバー、死にます。さて、この棒人間君が生還できる確率は? もちろんコインの裏表は1/2の確率で等しく出るものとし、階段の途中でやめることはできないものとします。(ビルゲイツの面接試験ネタに便乗より引用)。 この問題には結構苦労してしまった。「暗算で解けるに違いない」と思った私は、夜になって布団に入ってから解こうとしたのだが、どうしても解けずに寝入ってしまったのだ。そこで翌日にノートとペンを持って昼

  • Life is beautiful: エンジニアとしての満足感をどこに感じるか

    先日の「IE3.0の10才の誕生日のエントリー」で、私が「エンジニア冥利に尽きる」という言葉を使ったことに対して、「ビジネスマン冥利にはつきそうだけど。エンジニア冥利な要素ってどのへんなんだろう?」という質問をいただいた。 質をついたするどい質問なので、どう答えようか悩んでいたのだが、良い例を思いついた。何年か前のイチローへのインタビューである。細かな言葉までは覚えていないが、こんな感じであった。 アナウンサー:イチローさん、今日は5打数4安打の大当たりでしたね。 イチロー:はい、でも試合には負けてしまいましたから。 アナウンサー:これで今年も200安打確実ですね。 イチロー:200は単なる通過点ですから。 アナウンサー:特に3回の二塁打の打球はするどかったですね。 イチロー:はあ、でも得点には結びつかなかったのが残念です。あそこは犠牲フライでも良いから1点ほしかった。 アナウンサー

  • 社員向け必読図書、UIEの場合

    私の会社(UIEvolution Inc.)では、これまで新入社員向けの必読図書として「イノベーションのジレンマ」を渡していたが、最近新たに二冊を追加することにした。 ・About Face 2.0 (日語訳発見できず) ・The Design of Everyday Things (日語訳:誰のためのデザイン) どちらもユーザーエクスペリエンスに関する書物。前者は、VP of EngineeringをしてもらっているPeteが"my User Experience Bible"と絶賛するアプリケーションやウェブサイトのユーザーインターフェイスに関する。後者は、私自身が一押しの、「ドアノブ」だとか「能書き」などの、より日常生活に密接に結びついたユーザーエクスペリエンスに関する。 「User Experience Matters(おもてなしは大切)」をモットーとする会社としては、全員

    dh_SPQR
    dh_SPQR 2006/06/22
  • Life is beautiful: Amazon AffiliateがGoogle AdSenseに勝てる理由

    今まで、このブログでも何回もGoogleMicrosoftを比較して、Googleにばかり軍配を上げてきた私だが、Googleに弱点が全く無いと思っているかというと決してそんなことはない。そこで、今日はこのブログでも採用しているAmazon AffiliateとGoogle AdSenseとを比較した場合、どうして私が「長い目で見たらAmazon Affiliateの方が強いかも知れない」と思っているかを述べてみたい。 まずは、このブログでの過去数ヶ月の実データを元に、Amazon Affiliateの結果をまとめると以下のようになる。 ・測定単位: 10万ページビュー ・クリック数: 約2500クリック ・注文数: 約150点 ・アマゾンの売り上げ: 約25万円 ・紹介料: 約1万5千円 まあ妥当な数値である。クリック率は約2.5%。クリックから実際の注文へのコンバージョン率は約6%で

  • Life is beautiful: 速報!ビル・ゲイツ、事実上の引退宣言

    http://seattletimes.nwsource.com/html/businesstechnology/2003063990_webgates15.html シアトルタイムズによると、(私の予想どおり^^)Bill GatesはChief Software Architectの地位をRay Ozzieに今日付けで譲ることを決めたそうだ。ただし、会長としての地位は今後2年間維持したまま、徐々に自分の役割を減らして行き、2008年には完全に引退するとのこと。 Gatesは引退の理由として「私は(Microsoftの成功により)、巨額の富を得ることに成功したが、富には責任が伴う。その富を必要とする人たちに最も適切な方法で再分配するべき時が来ている」と延べ、引退後は、世界の人々の健康と教育のために、Melinda夫人と一緒に設立したBill & Melinda Gates Foundat

  • 世界のワールドカップCM集

    Youtubeにワールドカップのハイライト映像がどのくらいアップロードされているのかチェックしようとしたいたところ、世界各地のワールドカップ関連のCMがいくつもアップロードされていることを発見し、思わず見入ってしまった。 で、これがリンク集。私の一番のお気に入りはドイツのCM。なぜ面白いのかは見てのお楽しみ。放送禁止になったNikeの広告もなかなか。たぶん良い子がまねしないように禁止にしたのだろう。 ・韓国 KBSテレビ中国?(台湾だったらごめんなさい) Victory ・米国 Nike (たぶん4年前のもの) ・米国 Nike  (98年のワールドカップもの) ・米国? Nike (放送禁止になったらしい) ・イギリス コカコーラ(これはCMの撮影風景) ・米国 Adidas (今放映中) ・ドイツ? 笑える ・イタリア? コカコーラ

  • Web2.0 キーワードブック、共同執筆

    少し前書いた「AJAXの質、『非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション』のススメ」は、このブログの人気エントリーの一つだが、あれを書いて以来、AJAXに関する執筆や講演の依頼がいくつも寄せられている。業もあるので、全ての依頼を受けられるわけでもないが、受けたものの一つが、翔泳社の「Web2.0キーワードブック(7月5日発売、アマゾンは既に予約販売を開始)」の共同執筆。 各執筆者がWeb2.0関連のキーワードを一つづつ担当し、それぞれのキーワードを切り口として最近のウェブ・サービス・ビジネスの動向を語る、という面白い企画だ。私自身、まだ出来上がったものを手にしていないので私のセクション以外にどんなことが書いてあるかは知らないが、執筆者の面子を見る限りかなり楽しめそうだ。 私の担当はAJAX。「使い勝手の改善がソフトウェアを変える」というサブタイトルで、AJAXの技術面よりも、なぜ今AJ

    dh_SPQR
    dh_SPQR 2006/06/13
    予約した
  • できるかぎりエレガントな解法を見つけて「うっかりミス」を減らす

    このブログでも何度か書いたことがあるが、ソフトウェアを書くのに高度な数学が必要なケースはマレで、ほとんどの場合は中学生程度の数学で十分である。ただし、中学生時代の数学を「公式の丸暗記」でしのいで来たような人ではなく、「難しい応用問題をエレガントに解くのが楽くてしょうがなかった」ような人が向いているというのが私の持論だ。 例として、以下の二つの数学の問題を見て欲しい。 例題1.時計の長針と短針は、12時にちょうどピッタリと重なります。次にピッタリと重なるのは何時でしょう。 例題2.サイコロを2個、順番に投げることにします。1つ目のサイコロの目の方が二つ目のサイコロの目より大きい確率を求めてください。 どちらも、中学生の数学を使って解ける問題ではある。例題1は方程式を使って解くことができるし、例題2は順列組み合わせの考えを適用すれば解くことはできる。しかし、それで満足してはいけない。 プログラ

    dh_SPQR
    dh_SPQR 2006/06/06
  • Life is beautiful: ベストセラー・ブックス(4月___5月)

    私は昔から屋に行くのが大好きだが、そんな時にどうしても見てしまうのがベストセラー・コーナー。売れているが必ずしも面白いとは限らないのだが、どのみち屋にあるを全部チェックすることも出来ないので、まずはベストセラー・コーナーにあるからチェックする、という行動についつい出てしまうのである。 そんな「屋さんのおもてなし」を見習って、このブログでもベストセラー・コーナーを設けようと思い立った。当初はサイドバーに貼り付けようと考えたが、それだと時系列的に見ることが出来ないのが難点だ。ならば月に一度ぐらいの頻度で、ベストセラーをブログ・エントリーとして書くのが良いかも知れない。 そこで、さっそくの第一弾。5月だけだとサンプル数が少なすぎるので、4月分も合わせた2ヶ月間のベストセラーだ。 第一位 イノベーションのジレンマ 私が「マイクロソフトを辞めるキッカケを与えてくれた」と紹介したビジネス

    dh_SPQR
    dh_SPQR 2006/06/01
  • イチローファンにはぜひ見て欲しいコマーシャル

    ようやく野球シーズンも始まり、街に活気があふれてきたシアトルだが、私が毎年この時期に楽しみにしているのが、シアトルマリナーズが放映するTVコマーシャル。ユーモアにあふれた映像がマリナーズファンの心をくすぐる。 今年のコマーシャルはイチローの独特のセットアップフォームをおちょくったもので、なかなかの秀作。YouTubeにコピーを見つけたので、リンクを下に張っておく。 http://www3.youtube.com/watch?v=OE23BxwwSN4&search=seattle ちなみに、YouTubeはこんな形でしばしば取り上げられるが、この例のように明らかに著作権法に引っかかるようなコンテンツがアップロードされている点が問題である。そんな問題を抱えながらも、つい最近$8M(約8億円、ちなみにM=Million)の追加投資をSequoia Captalから受けたことがニュースになったば

  • UIE Japan は大変な会社になってしまったようだ

    このブログを通して UIE Japan の初期メンバーを集めたことはこのブログの読者であればすでにご存知だとは思う(参照)。ユニークな人材を集め、彼らに出来る限りのクリエイティビティを発揮できるような環境を与えて、今までに誰も作らなかったような新しいサービスを作ってもらおうと言う計画だ。 今朝になって(日時間の4月1日)、「UIE Japan のホームページが出来ました。普段の仕事風景も見れます」とリンクが送られてきたので見てみるとなにやら怪しい写真が。いくら社員の労働意欲を高めるのが重要だと言え、これは…。ユニークな人材を集めすぎたのかも知れない^^; UIE Japan のホームページ

  • 「ムーアの法則」とUIEngine

    CNET Japan でのブログの連載を始めたのは1月の末からだが、このブログとのバランスをどうするかは結構悩みであった。そこで、CNet側ではある程度テーマを絞り連載コラムの様に書く、という手法を採って来たのだが、その日に思ったことを気楽に書くこのブログと比べると、まだまだ違和感がある。どうにかこうにか、編集者との「週に1~2個のエントリー」という約束をぎりぎりのところで果たしている、とう所である。 ちなみに、これを引き合いに出したのは、今朝のエントリー「ソフトウェアの肥大化とムーアの法則」に結構私としては重要だと思っていることを表現することが出来たので、このブログの読者にもぜひとも読んでいただこうと思ってのことである。 言いたいことの要点は、最後の段落、 それが実現できれば、「ムーアの法則」がもたらすものを「プラットフォームにどんどん機能を詰め込む」という方向性の進化に消費してしまうの

  • 知的労働者には「組織を移る力」がある

    前回のエントリーに、Doraさんという方から「次回エントリー『こうすれば日のSEは救われる!』を楽しみにしております!?」とのコメントをいただき、少し悩んでしまった。日SIer(少し前までは「SI屋」だと思っていた)の階層構造の問題を指摘しておきながら、何も提案しないのはあまりにも無責任かも知れない。 だからと言って、「日IT産業はこうあるべきだ」などと部外者である私が当の意味で影響力のある発言をするのはあまりにも難しい。特に、IT業界に限らず、一旦こういった階層構造が出来てしまうと、業界で力を持つ上位レイヤーの会社や人たちにとって、改革は自己否定にもつながりかねないので良いと分かってはいても自分からわざわざ着手できない、というジレンマがあるのが一層解決を困難にしている。 では、現時点でIT業界で苦しむSEやプログラマーの人たちは何をしたら良いのだろうか。 とても難しい問題では