「膿を出しつくすべきだ」 「徹底的に体質を改善すべきだ」 「すべてを明らかにすべきだ」 といった調子で、べきべき言っているテレビの中のあの人たちは、相撲ファンではない。彼等の当面の狙いは、自分が曲がったことの大嫌いな人間である旨をアピールするところにある。別に、相撲をどうにかしたいわけではない。彼等は、八百長が介在しているような汚らわしい競技は、この国から消滅してしまっても差し支えないと考えている。というよりも、ガチだろうがヤオだろうが、そもそも大相撲にさしたる愛情を持っていないのだ。 相撲ファンの立場は違う。 われわれは、なにより相撲の存続を願い、その消滅を懸念している。 無論、きれいになってほしいとは思っている。 でも、きれいになった結果消えてしまうようなら、当面は、多少病根が残っても、とにかく生き残ってほしいと、そんなふうに願っている。それがファンの考え方だ。 一匹でもゴキブリのいる
![2011-02-18](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/06a15c64ba0ceec233d86d71001ebb29a9dcbf5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.blog.st-hatena.com%2Fimages%2Ftheme%2Fog-image-1500.png)