名古屋城天守閣の木造復元構想で、名古屋市は、小型昇降機(エレベーター)を設置する方針を決めた。設置しないとの方針を改めたことは評価できるが、河村たかし市長がなお「一〜二階のみ」としているのは理解できない。障害者団体が「差別的だ」と反発するのは当然だろう。 城郭として初の国宝に指定された尾張徳川の居城、名古屋城は一九四五年の空襲で焼失した。現在の天守閣=写真=は戦後、鉄骨鉄筋コンクリート造で再建されたが、耐震性不足で二〇一八年から立ち入り禁止になった。木造化構想は石垣の保全方法やバリアフリー化を巡る課題が解決せず、着工の見通しは立っていない。 小型昇降機は、新技術を求めた市の公募に応じた民間企業の案。史実に沿った柱や梁(はり)の設計に影響を与えないよう、一〜五階を貫く形ではなく各階ごとに空間を確保し、設けるという。企業側は今後数年かけて具体的な昇降手法を開発する考えだが、河村たかし市長は上層
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