ある日、公務員を退職し帰郷した患者さんを診ることがあった。その時、自分が初診後、精神疾患の治療が不調で結果的に公務員を退職に至った人が1名もいないことに気付いた。過去ログに「精神疾患の病状が悪い時に重大な決断はしない」という指導に触れたことがある。以下はその記事の抜粋。 僕は未だかつて、たぶん偶然もあるだろうが、離婚を勧めたことは1度もない。オーベンがそういう風に言っていたからとは必ずしも言えないが、そういう場面がほとんどなかったこともある。(実際、どうみても近い将来、離婚になりそうな家庭もある。例えばDVなど。) 結局は離婚をするかどうかは本人が決めることだが、精神症状が深く関しているような状況では、精神科医は少しモラトリアムを設け積極的には離婚を勧めるべきではないと考えている。 それは離婚に限らず、大学を退学すること、会社を退職することなども同様である。その重大さが本人はよくわかってい
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