日産自動車は、電気自動車(EV)とシリーズ式ハイブリッド機構「e-POWER」搭載車の2本柱で電動化を進めていくことを宣言している。一方、純粋な内燃機関(ICE)車の生産は継続する。以前、「見向きもしない」としていたプラグインハイブリッド車(PHEV)の導入も予定している。2本柱以外のICE車やPHEVとどう向き合うか。なぜPHEV戦略で方針転換したのか。同社専務執行役員の平井俊弘氏に話を聞いた。(聞き手は久米秀尚、伏木幹太郎、久家 怜=日経クロステック/日経Automotive) ここまで(前編)は、e-POWERのエンジン戦略について聞いてきた。ICE車の今後はどう考えているか。 昨今のEV(需要)は踊り場に来ていると言われている。各国の政策がICEに対して弾力性をもたせたものになり、ICEはもう少し続くとみている。最近、EVシフトが進んでいる中国でも(ICEへの)揺り戻しが少しある。