武器を不正に輸出した狙いは利益か、それとも-。ライフル銃のスコープ(照準器)をインドネシアに郵送したとして、同国籍の兄弟が外為法違反容疑で逮捕された。これだけならありふれた不正輸出事件かもしれなかった。だが、兄弟のフェイスブック(FB)には国際テロ組織アルカーイダのウサマ・ビンラーディン容疑者の動画が張られ、パソコンからはテロへの強い関心をうかがわせるような痕跡が見つかり、公安関係者に緊張が走った。はたして輸出の真意は何だったのか。 「転売目的」と説明 購入元はネット、転売先は…「スコープの転売で利益を得ようと思った」「送っただけで、罪になるとは思わなかった」 警視庁公安部に逮捕されたのは、インドネシア国籍で千葉市に住む工員のデニ・ダニエル(40)と、弟で東京都葛飾区の会社員のイルヴァン・アリザル(31)の両容疑者。兄弟は容疑を認め、転売目的だったと供述した。 公安部の調べでは、兄弟は共謀