仕事で求められているよりも学歴が高い?日本企業が求めているのはこうした潜在能力であって、大学などで学んだ専門知識ではない。経団連(日本経済団体連合会)は、1997年から毎年、加盟企業に「新卒一括採用についてのアンケート」を行ない、「選考にあたって特に重視した点」を複数選択で5つ挙げさせている。 2018年調査の上位5位は、「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」「協調性」「誠実性」だった。複数選択にもかかわらず、「語学力」を挙げた企業は6.2%(17位)、「履修履歴・学業成績」は4.4%(18位)、「留学経験」は0.5%(19位)にすぎない。こうした傾向は、調査開始から大きく変わっていない。 そのため日本は、国際的にみれば「低学歴化」しているにもかかわらず、仕事で求められているよりも学歴が高いと感じている人が多い。求められているのが大学入試突破までの実績であって、大学で何を学