いわずとしれたみすず書房の理想の教室シリーズの一冊。このシリーズ良書揃いであるが、本書も入門書としても復習がてらに読むにしてもよくできている。 「ホットなメディア」「クールなメディア」や「メディアはメッセージだ」から「メディアはマッサージだ!」まで、突飛な用語で人を煙に巻く印象のあるマクルーハンを的確に要約し、かつわかりやすくまとめてある。 個人的に面白かったのはジョン・レノンとの対談や、現代アートとの関係性だ。それらは今日的な問題の連なりのひとつであり、インターネットの隆盛に伴ったマクルーハン・リヴァイバルともいえる今へなめらかに接続してくれる。 何がメディアなのか、すべてはメディアだというのか? そういうことを考えるヒントとして、まずは本書をとってみるのは悪くない。マクルーハンの原典をいきなり読むのは、けっこうしんどいからだ。 マクルーハンの光景 メディア論がみえる [理想の教室] (
![宮澤淳一「マクルーハンの光景 メディア論がみえる」 - モナドの方へ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/b8abc578bde08d9203a5bc8438e49e926d5720fd/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fecx.images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41yRKa%2BjbSL.jpg)