たかがサブカルの終わり 映画を語るマンガたち その2 麻生みこと「アレンとドラン」1巻 講談社 KC KISS マイナー映画を愛する女子大学生の主人公・林田さんが学生生活や知り合った仲間との交流を通して成長するさまを描く麻生みこと「アレンとドラン」は、語る映画の内容に彼女の表裏をなす自尊心と羞恥心を詰め込み、生きるよすがとしての映画・好きなものを好きだということの息苦しさと楽しさを描出する。 周囲からサブカル系(笑)と馬鹿にされながらも、単館映画が鑑賞できる喜びを隠すことなく映画を観まくっている学生生活も一年が過ぎていた。やがて話せる仲間が学内などで出来ると、そのこと自体が彼女は嬉しく、相手が親ほど年の離れたおじさんであっても自宅に押し入れられそうになっても、彼女は映画について語りたおすのである。 だが、こんな設定であっても中表紙から漂っている・そもそもはっきりと描写されている彼女の暗く俯