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ブックマーク / blog.livedoor.jp/otaphysicablog (16)

  • 『宇宙よりも遠い場所』解題 : OTAPHYSICABLOG

    2018年03月29日19:03 『宇宙よりも遠い場所』解題 カテゴリアニメ Comment(2) いやもう当に素晴らしい作品であった。文句のつけようがない。なるほど青春とは友情とはこう描くものなのか。思いつくままにいくつか感想を。いろいろとネタバレしているので注意。 STAGE01「青春しゃくまんえん」 STAGE12「宇宙よりも遠い場所」初見のさいに、小淵沢報瀬が声をあげて泣くのをはじめて見たような印象を受けたのであるが、よく考えると落とした百万円を届けてもらったさいにすでに大泣きしていた。コメディ泣きとシリアス泣き、出発点と終着点で報瀬は二回泣いているのね。 STAGE05「Dear my friend」 高橋めぐみの告白が面白い。問題となった行為そのものを置きざりにして、ただただ自罰に沈んでいる。そもそも、めぐっちゃんはたいしたことをしていない。ポンコツの玉木マリと報瀬がドタバタ

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  • 『キラキラ☆プリキュアアラモード』中間の感想 : OTAPHYSICABLOG

    2017年06月15日20:13 『キラキラ☆プリキュアアラモード』中間の感想 カテゴリアニメ Comment(4)Trackback(0) ・ここ数年「中終盤でプリキュア視聴に息切れする病」に悩まされているのだが、今年はまだそれが発症していない。まあまだ中盤の入り口だけれども。当にみんな可愛い。とくに立神あおいが、キュアジェラートが、一挙手一投足可愛くてもうたまらない。あとビブリーが口が大きめで可愛い。 ・すでに書いたように、序盤は少し乗れなかった。避けられるように思われる失敗を重ねては、材を無駄にしてばかりだったので。しかし、キラキラパティスリー編になってから、段違いに面白くなってきた。従来どおりの学園もの形式ではなく、お仕事のもの形式を採用していることが上手く機能している。お仕事ものなので、皆で協力して一つの課題を解決に導く、という筋道がつくりやすい。さらに、その解決の過程で異な

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  • 弐瓶勉メモ : OTAPHYSICABLOG

    2017年05月29日20:51 弐瓶勉メモ カテゴリ漫画 Comment(2)Trackback(0) 弐瓶勉は当にSFだなあ、と思う。たまに『シドニアの騎士』で大衆受けする路線に行ったように言われるが、私はその意見には与しない。『シドニアの騎士』でSF度はさらに加速し、『人形の国』に至っている。 ここで私がSFだなあと言う眼目は以下のようなものである。 基的にドラマというのは人間を描くものである。ここで重要なのは、ここでの「人間」が生物学的な種ではなく、人間的な主体性を指す概念であることである。簡単に言えば、人間らしい価値観や感情をもち人間らしいふるまいをなす主体は人間である、というわけだ。こう考えると、多くのドラマには人間しか出てこないことがわかる。エルフやら悪魔やらアンドロイドやら宇宙人やら神やらが出てきても、それらはたいていただの人間でしかないのだ。もちろん、SFやホラーはと

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  • 『けものフレンズ』雑感 : OTAPHYSICABLOG

    2017年03月31日00:39 『けものフレンズ』雑感 カテゴリアニメ Comment(10)Trackback(0) ・当の愛は、やはりここにあった。 ・作中で描かれる無償の愛に影響されて、視聴者が作品自体を無償の愛でもって受けとめるようになり、結果、欠点やツッコミどころを完全にスルーして素直にいいところだけを楽しむような視聴態度が主流になっていった、というのは、現象として興味深い。 ・かばんちゃんがヒトではなく、ヒトのフレンズだったということの意味は重い。作に、過去の記録を除いては、いっさいヒトは登場しなかった。もしかすると、当の愛は、ヒトにとってはもはや過去の回想でしか手の届かぬものなのかもしれない。フレンズに仮託して、寓話として語ることしかできないものなのかもしれない。もしもこの先に展開があって、ミライさんとの出会いが描かれるとすれば、その時にあらためて、ヒトにとっての

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    dododod
    dododod 2017/04/01
  • 『描く!』マンガ展 : OTAPHYSICABLOG

    2016年09月15日00:58 『描く!』マンガ展 カテゴリ漫画よしなしごと Comment(0)Trackback(0) ・川崎市市民ミュージアムの「『描く!』マンガ展」に行ってきた。なかなか楽しかった。気がついたことを。 ・「漫画」展、美術館的なものとするか、博物館的なものとするか、選択肢がある。もちろんそれほど厳密な区別ができるわけではないが。二つの違いは以下のとおり。美術館に展示されるものは、美術館に展示されるためにつくられたものであり、博物館に展示されるものは、博物館に展示されるためにつくられたものではない。 ・「『描く!』マンガ展」はこの二つの選択肢のあいだを微妙に揺れていたような気がする。さいとう・たかをの一角は、完成品に至る過程に目を向けた正統派の博物館ラインの展示。平野耕太とPEACH-PITのところは、「漫画」というよりは「一枚絵のキャラクターイラスト」の展示っぽい、

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    dododod 2016/09/18
  • 2015年の総括 : OTAPHYSICABLOG

    2016年01月03日00:42 2015年の総括 カテゴリよしなしごと Comment(0)Trackback(0) 年が明けたので私の昨年を簡単に振りかえっておきたい。 個人な「事件」はこのあたり。 『アイドルマスター シンデレラガールズ』プロデューサー業に就職アニメ一期の最初の数話のあまりの出来のよさにモバマスを始め、かつてはけっこう小馬鹿にしていたソーシャルゲームにかなりの時間との少しだけだが金を費やすように。担当はライラさん。惚れたライラさんが、頑張ればそれなりに揃えられそうな感じだったところがいけなかった。そこからズブズブと沼に。もう一人くらい担当を増やしても、と思わなくもないのであるが、二番めに好きな娘が多人数団子状態で踏んぎりがつかない。ちなみに『シンデレラステージ』はまだ無課金。 『艦隊これくしょん』提督業を退役2013年の6月、最初の春イベの直後あたりにはじめてちょう

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    dododod 2016/01/04
  • ガールズ&パンツァー劇場版(二) : OTAPHYSICABLOG

    2015年11月29日23:03 ガールズ&パンツァー劇場版(二) カテゴリアニメ映画 Comment(5)Trackback(0) ・あとは箇条書きで。やはりネタバレあり。 ・戦車については、もっと好きな人詳しい人が語ればよいだろう。私の出番はない。 ・建物の破壊には唸った。とくにエキジビジョンマッチでのKV-2によるホテル砲撃シーン。あれは、巨大建造物が一気に破壊されるところを見たい、という我々の能に直接響く、とてもよいものであった。また、シーンそのものもさることながら、これまでは特撮の専売特許だった仕事を、ついにアニメがやるようになったのか、という点でも私には衝撃であった。日の伝統的な特撮がハリウッドの物量に苦しめられて、という物語がこれまで繰りかえし語られてきたわけだが、そんなことを言っているうちに、アニメに役割をとられる状況にまでなったわけだ。 ・アンツィオ高校が好きである。

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    dododod 2015/12/02
  • ぼくのかんがえたさいきょうの美城常務 : OTAPHYSICABLOG

    2015年08月25日18:54 ぼくのかんがえたさいきょうの美城常務 カテゴリアニメ Comment(0)Trackback(0) これまでグダグダと語ってきた美城常務論に私なりの決着をつけたい。『アイドルマスター シンデレラガールズ』が分割二期に入ってからの物語はどこかおかしい。そして、そのおかしさは、美城常務のキャラクター造形に特化して現れているようだ。そこで、「あるべき敵役としての美城常務像」をいろいろと考えてみることにより、アニメ二期の問題点に迫っていきたい。 美城常務のうちには、少なくとも六つの要素がある。その要素をそれぞれ分離して取りだして培養したらどのようなキャラが生まれてくるのか、思考実験してみたのが以下のものである。 美城常務 完全敵役 説 [キャラ造形] 美城常務はアメリカで軍需産業畑の仕事で成功しており、アイドル事務所を潰して跡地に大規模なアサルトライフルの製造工場

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    dododod 2015/08/27
  • 『アイドルマスター シンデレラガールズ』第十八話 : OTAPHYSICABLOG

    2015年08月19日00:54 『アイドルマスター シンデレラガールズ』第十八話 カテゴリアニメ Comment(0)Trackback(0) ・単体の話としては悪くなかった、いや、双葉杏、諸星きらり、輿水幸子にかんしてはアニメでしかできない掘りさげがなされて素晴らしかったとさえ言える。とくに杏である。自分の処遇にたいして文句を垂れている姿はよく目にしていたわけだが、気で怒るとああなるのか。そして、気になるのは自分のことについてではなく親友のことについてなのか。実にいいものを見せてもらった。また、杏があんきらへの違和感を語るさいに、同じく身長差ユニットである凸レーションに一切触れないところも上手い。双葉杏と諸星きらりのあいだでは、すでに「武内Pは信頼できる」という共通了解が成立しているのである。 ・しかし、問題点もあり、そのあたりを考えるといろいろ面白い。 ・なんで今さらこのような話

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    dododod 2015/08/24
  • マッドマックス 怒りのデス・ロード : OTAPHYSICABLOG

    2015年07月02日19:12 マッドマックス 怒りのデス・ロード カテゴリ映画 Comment(0)Trackback(0) 見てきた。なるほど評判がいいのもわかる。なにひとつ期待が裏切られなかったのが凄い。「マッドマックス」屋に行って「マッドマックス」を注文したら獲れたて天然ものの「マッドマックス」が特盛りで出てきた、という感じ。元祖家の世紀末ヒャッハーを心ゆくまで堪能させてもらった。武器将軍と人い男爵がよかった。やはり悪の組織には大幹部がいなくてはならない。当によくわかっている。 見終えてあらためて素晴らしいなあ、と思うのが、これが旧作のリメイクではなくて御年七十歳のジョージ・ミラーによる正式な第四作目であるということである。シリーズの続編の構想もあるようで、御大にはまだまだ元気にやってほしい。 あえて物足りない点を挙げるとすれば、主人公マックスの押しが足りないくらいか。

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    dododod 2015/07/04
    ”問題は、敵側の認識にある。”たしかに敵側からはババァと同列ぐらいに見られてた感じはある
  • 『アルドノア・ゼロ』評 : OTAPHYSICABLOG

    2015年04月12日22:30 『アルドノア・ゼロ』評 カテゴリアニメ Comment(6)Trackback(0) ・なかなか楽しめた佳作であった。エピローグが実にいい絵になっていて、なるほどこれがやりたかったのか、と納得、感心した。その一方で、あのオチはちょっと、という反応が出るのもわかる。それまでの物語があのエピローグを支えるために十分な構造と強度をもっていたとはいえないからである。 ・作について「どのような結末にすべきだったか」と問いを立てるのはあまり適切ではないように思う。繰りかえしになるが、作は、あのエピローグをやりたくて、そのために物語を組んでいたように思われるからである。つまり、「どのような結末にすべきだったか」というかたちではなく、「あの結末をもっと生かすためには、それ以前の物語をどうすべきだったか」というかたちで考えていったほうがよいのである。 ・というわけで三人

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  • 『ユリ熊嵐』評 : OTAPHYSICABLOG

    2015年04月07日01:28 『ユリ熊嵐』評 カテゴリアニメ Comment(0)Trackback(0) 幾原節を十二分に楽しめた。そのうえで、気になったところを二点ほど。「ユリ」「熊」「嵐」のうち、「ユリ」の契機にはなにも言うことはないが、「熊」と「嵐」についてはちょっと引っかかりがある。 (1)「熊」について 作には、二種類の他者性が組みこまれている。一つめは、群れと、群れから排除されたもの、という他者性である。「透明な嵐」系統の他者性と言えよう。もう一つは、群れと、群れの完全な外部である壁の向こうから来たもの、という他者性である。こちらは「熊」系統の他者性と言える。 かつて私は、二話くらい視聴した時点で「これら二種類の他者性を先鋭に切りむすばせることができれば、文学的に成功しそう」であるとの見通しを示しておいた。結論からすると、作は、「透明な嵐」系統の他者性についてはそれな

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    dododod 2015/04/08
    [アニメ]
  • 九井諒子『ダンジョン飯』(1) : OTAPHYSICABLOG

    2015年02月06日02:53 九井諒子『ダンジョン飯』(1) カテゴリ漫画 Comment(0)Trackback(0) ゲテモノ喰いの構造だけを抽出して、誰にでも受けいれられるエンタメにしているところが上手い。 作で主人公たちはモンスターをモリモリ喰っていく。これは、一見するととんでもないゲテモノ喰いのように思われる。しかし、実は違う。ゲテモノを喰うことに、普通の人は抵抗感をもつ。(普通の人が抵抗感をもつからゲテモノと呼ばれるわけだから、当然のことである。)重要なのは、この抵抗感にかんしては、どんなに虚構のなかで奇妙なモンスターを糧にしてみたとしても、現実のゲテモノには絶対に敵わない、ということである。ゲテモノがそのゲテモノ性を最大限に発揮するのは、日常的にありふれているが、これまで絶対にべ物だと思ったことがなかったものを素材にしたときである。現実的な実感に根差した生理的嫌

    九井諒子『ダンジョン飯』(1) : OTAPHYSICABLOG
  • 『PSYCHO-PASS』のなんちゃってディストピア : OTAPHYSICABLOG

    2014年05月10日18:34 『PSYCHO-PASS』のなんちゃってディストピア カテゴリアニメ Comment(0)Trackback(0) 『PSYCHO-PASS』の二期をやるようなので、その前に少し。ネタバレあり。アニメしか見ていない。 この作品は「なんちゃってディストピアもの」なので、二期もそのあたりとどう向きあうかが鍵になりそうである。 「なんちゃってディストピアもの」とはなにか。「ディストピアもの」の見かけをもってはいるが、実はそうではなく、ディストピア云々はお話を盛りあげるための道具立てにすぎないタイプの作品形式を指してこう呼ぶことにしたい。『PSYCHO-PASS』はまさにこれであった。 この作品は、骨組みだけを取りだせば、徹頭徹尾「警察もの」である。物語を駆動する主要な要素、たとえば、現行法で裁けぬ悪と警官による私刑とか(狡噛慎也)、同じ警察職を選んだ親子の確執と

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    dododod 2014/05/10
    ”「なんちゃってディストピアもの」としてよくできている”
  • コピーがオリジナルになった話 : OTAPHYSICABLOG

    2014年01月22日00:45 コピーがオリジナルになった話 カテゴリよしなしごと Comment(0)Trackback(0) 田村ゆかり論である。自分自身は大ファンというわけではなく、脇から感心しながらずっと眺めていた立場でしかないので、不十分なところもあるかと思われるが、ご容赦願いたい。 田村ゆかりにおけるアイドルは当初は芸、それも物まねに近い芸としての側面を強くもっていたように思われる。つまり、田村ゆかりは、アイドルそのものではなく、アイドルの真似をしている芸人としての性格をももっていて、それをも含めて評価されていたのである。ただし、真似といっても普通の真似ではない。田村ゆかりは、特定のアイドルを真似ていたわけではなく、アイドルとはそもそもこういうものでしょ、という我々の共通了解、つまりはアイドルの概念そのものを真似していたのであり、そこが一つの特徴となっていた。ところが。その真

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    dododod 2014/01/22
    ”物語中のアイドル的な存在は、田村ゆかり的な存在として描かれるのがもっともしっくりくる、ということになった。”
  • 『咲-Saki-』のサはサディズムのサ : OTAPHYSICABLOG

    2012年05月10日23:48 『咲-Saki-』のサはサディズムのサ カテゴリアニメ漫画 Comment(0)Trackback(0) 一連の『咲-Saki-』シリーズの魅力の一つに、可愛い女の子が完膚無きまでに叩きのめされて心が折れて目から光が消えてしまうさまを観賞できる、というものがある。このようなサディストの視点から、『咲-Saki-』の舞台設定のよくできていると思われる点を挙げてみたい。 (1)精神的ダメージへの特化 麻雀なので、精神のみにダメージを負うのがいい。心の折れを伴わない肉体的ダメージは、サディズム的に面白くない。たとえばスポーツものなどでは、勝っても負けても肉体的ダメージを負うわけだが、こんなものは爽やかなだけであって、サディストの興味の対象にはならない。麻雀は、このような混ぜ物を排して、精神的ダメージのみを純化して描くことができる。よくできた装置である、と評価でき

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