年齢は18、20、25歳、場合によってはそれ以上。自室に閉じこもって暮らしている人のことを、日本では「ひきこもり」と呼ぶ。フランスでも若者、とりわけ男性のひきこもりが増加中。憂慮すべき社会現象のひとつだ。フランス「マダム・フィガロ」のリポート。 「Hikikomori / ひきこもり」はいまやフランスでも通用する言葉に。photography: Malte Mueller/Getty Images 「アレクシスが部屋からほとんど出てこなくなって、もう2年になります」とカトリーヌは嘆く。徐々にそうなってしまったそうだ。「小さい頃から変わった子で、ひとりぽつんとしていることが多かったですね。14、15歳の頃になると、それまでやっていた合気道やギターの習い事も、たまの外出も、徐々にやめてしまいました。16歳になると学校へ何日も行かず、自室に閉じこもるようになったのです。怒ったり泣いたり懇願したり