世界文化遺産に登録された富士山で、公衆トイレの高額な維持管理費に関係者が頭を悩ませている。 山頂などに6か所ある公衆トイレの維持管理費は年間計約7640万円に上り、このうち年間5000万円以上を、設置した国や静岡、山梨両県などが負担している。富士山では公衆トイレや山小屋を問わず、利用者には1回100~300円の「協力金」の支払いを呼びかけているが、維持管理費をまかなうにはほど遠い。このため、富士山で今年試験徴収が実施された入山料(利用者負担)の一部を維持管理費に充てるよう求める声も上がっている。 「協力金300円」と貼られた山頂にある環境省設置の公衆トイレ。今月7日午前8時頃、トイレに常駐する管理者が用事で約10分間だけ、不在となる時間があったが、その間に訪れた15人のうち14人が料金箱に300円を入れた。支払いを済ませた茨城県城里町の大学生(20)は「山頂できれいなトイレを使えるのだから