ソフトウェアにお金を払うという行為は、いったい何を意味するのだろうか。ITの詳しい人にとっては“常識”と思えることでも、別の人には“違う”ということがある。 今回は「ソフトを購入する」という日本語についての筆者の雑感である。ある企業でのコンプライアンス教育と大学教授とやり取りの2つの出来事を紹介しよう。 中堅の部品メーカーにて 2年ほど前にある会社の工場内でコンプライアンスの啓蒙教育を行った。その会社はコンプライアンスに積極的に取り組んでいたようだ。2回目の講習の時である。ちょうど筆者がソフト著作権について説明した際、若い女性が質問をした。 「……ということは、例えば自分が秋葉原でソフトを購入したとしても、そのソフトは自分が好き勝手にコピーして友人に渡したりしてはいけないということですか? でも、そのソフトは私がお金を払ったものですからどう使おうと構わないのではないですか? おかしくないで