福岡市博物館が企画・制作した手のひらサイズの甲冑「掌(てのひら)☆甲冑(かっちゅう)」に人気が集まっている。昨年12月に館内のミュージアムショップで販売を始めたが1日半で完売。好評に応えて、15日から再販売する。 同博物館は今年度から、経年劣化が避けられない甲冑や兜(かぶと)など収蔵品の色やサイズを正確に記録するため、最新技術による三次元(3D)計測を始めた。「掌☆甲冑」はこの記録を元に3Dプリンターで作られている。 同博物館は約50点の甲冑類を所蔵しているが、資料保護のため、常設展示は2点までで、1カ月間しかできない。学芸員の本田浩二郎さん(41)はお目当ての甲冑を見られずがっかりして帰る来館者の姿をたびたび見て、なんとかしたいと思ってきた。「色々な角度からじっくり見られるフィギュアで、実物の魅力を少しでも感じてもらえれば」と話す。