ぼくの手近にあった小型辞書をいくつかしらべてみたところ上の三種類の辞書にイラストがのっていた。出版社も著者も全く違う国語辞典なのに、なぜか「しまだまげ」と「しまだい」の似たようなイラストが収録されている。 『三省堂国語辞典』と『旺文社国語辞典』の島台が、鶴や人(尉・じょう、姥・うば、というらしい)などの配置や松の枝ぶりがそっくりであるものの、微妙に違っているところなどはじつに味わいぶかい。ぼくの個人的な好みで言うと『新選国語辞典』が、箱庭っぽくて好きだが。 島田髷は、『旺文社国語辞典』は、色が真っ黒に潰れてしまい、どのように結っているのかがわかりにくいが、その点『三省堂国語辞典』は髪の毛が線で表現してあるので、どのように結われているのかがわかりやすい。 『新選国語辞典』のコインランドリーで洗濯物が乾くのをまってるときのような虚無の表情もなかなかよい。 このように、国語辞典の挿し絵を見比べて