ソフトバンクが約3.3兆円で、イギリスのARM(アーム)を買収すると発表した。買収金額の大きさもそうだが、これまでのソフトバンクの事業(通信会社など)とはあまり関係なさそうな半導体開発メーカーの買収は、驚くと同時にどのような会社なのか興味を持った人も少なくないだろう。 ARM自身はハードウェアを一切製造しない企業 ARMは1990年に創業された比較的新しい企業だが、スマートフォンの普及という流れに乗って急速に成長している企業だ。 ARMの事業は半導体製品の研究、開発だが、ARM自身はハードウェアを一切製造していない。ARMのビジネスは、顧客となる半導体メーカー(Qualcomm、Apple、Samsung Electronics、MediaTekなど)に対して、半導体を製造するのに必要な知的所有権(IP)を提供することを生業としている。 もう少し平たく言うと、半導体メーカーが半導体を設計す