バカな人間は喋ってはいけない。無力な人間は何もするべきではない。優秀な僕たちの邪魔になるからね。 これはおれの被害妄想である可能性が高いんだけど、どうもそこかしこでそんなことを言われているような気がしてならない。 バカと暇人のものであったはずのインターネットにまでこうした論理が幅をきかせるようになった気がして、おれはとてもさびしい。まあ、皆の言わんとすることもわからないじゃない。自分の専門分野で、まったく見当違いなことをわあわあ喚かれたら、うっとうしくもなるだろう。バカはたいていこれまで議論の前提を無視して話をはじめてしまうし、自分の感性に無意味な自信を抱いているもんだから、もう全く勉強なんてしないもんな。最近の世の中の動きからすると、バカが好き勝手に喋りだすことは「うっとうしい」を超えて「恐ろしい」の領域に足を踏み入れているような気もするし。 それで、みな「バカは黙れ」っていうわけだ。