【イスラマバード=横堀裕也】パキスタン議会は14日未明、国際テロ組織アル・カーイダ指導者のウサマ・ビンラーディンをパキスタン領内で殺害した米軍の作戦を「主権侵害であり、容認できない」とする非難決議を採択した。 決議は、パキスタン政府にも、対米関係を「国益が保証されるもの」とするよう、見直しを求めている。 13日からの徹夜審議の末採択された決議は、ビンラーディン殺害のほか、米国がテロ組織掃討の一環としてパキスタン領内で行っている無人機による攻撃についても、「直ちに中止しなければ、北大西洋条約機構(NATO)軍の域内通行禁止も検討せざるを得ない」とけん制した。アフガニスタンで展開するNATO軍は、補給物資の約7割をパキスタン経由の陸上輸送に頼っているとされる。