菅官房長官は10日の記者会見で、「過去の植民地支配と侵略」を謝罪した1995年の村山首相談話について、「歴代内閣と同じように全体を引き継ぐと申し上げている」と述べた。 村山談話を巡っては、安倍首相が4月22日の参院予算委員会で「安倍内閣として、そのまま継承しているわけではない」と答弁したことが海外で波紋を呼んでおり、事態沈静化のため、答弁を事実上修正したとみられる。 これに関連し、自民党の石破幹事長は10日のTBS番組の収録で、「首相自身は、戦前の肯定や美化は夢にも思っていない。実際にそう思われているならば、(誤解を)解く責任は我々にある」と述べ、政府・与党が真意を説明する必要があるとの認識を示した。公明党の山口代表も名古屋市内での講演で、「村山談話は政府の公式見解で、(首相は)自分もそう思うと国会で言っている。真意はきちんと説明する必要がある」と語った。