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学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、民進党など野党やメディアの安倍晋三政権批判が続いている。「総理のご意向」と記載された文書の有無が議論を過熱させている一方、問題の本質であるはずの国家戦略特区制度に関する議論は置き去りにされている。小泉純一郎内閣の竹中平蔵元経済財政担当相に秘書官として仕えた元官僚で、改革の現場に精通した岸博幸慶大大学院教授の意見を聞いた。(杉本康士) ◇ 文部科学省の前川喜平前事務次官が「総理のご意向」で「行政がゆがめられた」と証言した。だが、特区を活用した加計学園の獣医学部新設に問題があるのであれば、国家戦略特区諮問会議やワーキンググループで異議を唱えればいい話だった。でも現実には止められなかったのは、文科省には説得材料がなかったからだ。こんなことで行政がゆがめられたというならば、政治主導は全て行政をゆがめることになる。 安倍首相の「ご意向」は岩盤規制の突破
文部科学省の前川喜平前事務次官(62)が、25日発売の「朝日新聞」や「週刊文春」のインタビューに応じた。安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)が、国家戦略特区に獣医学部を新設する計画をめぐる「文書」について、「本物」「行政がゆがめられた」と語った。菅義偉官房長官はこれを完全否定し、激怒した。今後、官邸と前川氏側は全面戦争に突入しそうだ。こうしたなか、東京・歌舞伎町での「管理売春」(売春防止法違反容疑)を内偵していた捜査当局が、前川氏らによる「出会い系バー」(連れ出しバー)での動向を確認していたことが分かった。 「内閣府と文科省に確認したが、『文書に書かれた事実はない』『総理からも指示はない』との説明だ。私について書かれた部分もあったが、説明を受けた覚えはない。国家戦略特区は、規制の岩盤にドリルで風穴を開ける制度だ。行政がゆがめられたことはない」 菅氏は25日午前の
読売新聞が、前川喜平・前文部科学事務次官が「出会い系バー」に通っていたと報じた5月の記事が、波紋を呼んでいる。「不公正な報道」などと批判が出ていることに対し、同紙は今月、「公共の関心事であり、公益目的にもかなう」と説明する記事を掲載した。 3日、読売新聞社会面に東京本社の原口隆則社会部長名の記事が掲載された。5月22日付の「前川前次官 出会い系バー通い」という記事に対して「不公正な報道であるかのような批判が出ている」ことに対し「批判は全く当たらない」との見解を示した。 22日の記事は、前川氏が在職中、平日夜に東京・歌舞伎町の出会い系バーに出入りしていたことを報じた。店について「売春や援助交際の交渉の場になっている」とし、店の関係者への取材をもとに、前川氏が女性と店外に出たこともあったと伝えた。 前川氏については、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、5月25日付朝日新聞や同日発売
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