芸どころ名古屋の象徴とされる老舗劇場「御園座」(名古屋市中区)が三月末で閉鎖されるのに伴い、併設されている中部地方で唯一の演劇専門図書館の所蔵品が散逸の危機にある。御園座の百二十年近い歴史を伝える資料をはじめ、歌舞伎や文楽など古典芸能の貴重な資料も多く、全国の専門家の間では心配する声が出ている。 (浅野宮宏) 図書館は資料室として発足し、一九七三年に一般公開が始まった。二年後に貸し出しも開始、御園座の会員なら図書を借りて館外に持ち出せる。蔵書は演劇関係を中心に二万九千冊で、現在は月、水、金の開館。歌舞伎公演中は二十人ほどが利用する。 プログラムや台本がそろっており、役者の利用も多い。一八九七(明治三十)年五月十七日の御園座こけら落とし興行の一枚番付(プログラム)など「創業百十八年の老舗ならでは」の資料や、歌舞伎役者の化粧を和紙に写した隈(くま)取り、文楽の義太夫のレコードなど、古典芸能の資
NHK Eテレで2月3日(日)22:00から放送される「ETV特集」で、冨田勲のドキュメンタリー「音で描く賢治の宇宙 ~冨田勲×初音ミク 異次元コラボ~」がオンエアされる。 この番組では昨年11月に東京・東京オペラシティコンサートホールで初演された、冨田勲のキャリアの集大成となる超大作「『イーハトーヴ』交響曲」に接近している。このコンサートで冨田は長年描きたいと思い続けてきた作家・宮沢賢治の宇宙的な世界観を音楽で表現するため、ボーカロイドの初音ミクをソリストとしてフィーチャー。大友直人指揮による管弦楽隊と200人の合唱団を率いた壮大な交響曲を作り出した。 番組では5カ月におよんだ「『イーハトーヴ』交響曲」の制作過程に密着。宮沢賢治の世界を初音ミクで表現した理由や、交響曲誕生の裏に秘められた賢治の「雨ニモマケズ」を巡る10年越しの約束が明らかになる。そして自らも少年時代に大地震で被災したとい
故近藤千浪さんと、長年のパートナー白仁成昭さんのお二人が管理・運営してきた、いわゆる「近藤文庫」の資料が散逸する危機を迎えています。幸徳秋水らの獄中からの書簡を収めた堺利彦作「大逆帖」などを所蔵する同文庫の資料を散逸させないため、私たちは資料保存のための活動を開始します。急を要する事態です。ぜひとも皆様のご理解とご賛同をいただきたく、この活動の趣旨を広くご理解いただければありがたく思います。 現状について 現在、故千浪さんのご親族は「近藤文庫」の存在を認めず、資料の所有権を主張しています。千浪さんと白仁さんのお二人が法的な婚姻関係になかったため、白仁さんに相続の権利がないというのがその理由です。 ご親族によると、資料については主要な資料を私立A大学の図書館に寄贈するということですが、残る資料の将来を明示していません。従って、残る資料の廃棄処分という最悪のケースも想定されています。 資料
和歌山大学(和歌山市栄谷)の大学図書館が劇的に変わりつつある。明るく開放的なオープンスペースや研究に使えるパソコンルームなど多種多様な空間が生まれ、「資料を貸し出すだけ」の施設から脱皮が進む。改革を担うのは、各地の公立図書館改革を実現してきた館長の渡部幹雄特任教授。「学生が充実した大学生活を過ごす拠点になれば」と意気込む。学生の周遊を促す 夕方の図書館1階は、大型の丸テーブルを囲んで談笑する学生たちでにぎわっていた。内部の壁のほとんどが撤去された空間は広々とし、書架に埋もれて会話もはばかられるような従来の雰囲気から一変。入り口の脇には将来的にカフェになるテラスもある。 和大図書館の改革が始まったのは2年前。「開放された空間に」との方向性を打ち出し、間仕切りの壁を減らすことから開始。あまり使われない資料が眠っていた倉庫を学内の別の場所に移し、2~3階を含めて学生の周遊を促すようにする改装が続
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