漢和辞典『角川新字源』(KADOKAWA)が23年ぶりに全面改訂された。国語辞典『広辞苑』(岩波書店)も10年ぶりの改訂版を来年1月に刊行することを発表。ネット検索が普及して、「紙の辞書」は大逆風に見舞われているが、「正しく言葉を使うための必需品」「社会的意義がある」という思いが辞書編集者たちを支えている。(磨井慎吾、篠原知存) 『新字源』は、ほぼ半世紀前の昭和43年に初版を刊行。平成6年に改訂版が出た。累計570万部で、日本でもっとも利用者が多い漢和辞典とされる。 今回の改訂では見出し語(親字)を9000字から13500字に増やし、JIS第1〜第4水準をすべて収録した。デジタル機器の普及によって印刷で使える漢字が増えて、人々が目にする漢字も増えていることに対応したという。字の意味や読み方、用例についても、研究が進んだ点などを取り入れてすべて見直し、書き直した。どのページを開いても、押さえ