今年2月に96歳で亡くなった日本文学研究者のドナルド・キーンさんを追悼する講演会と展示が9~10月、千代田区立日比谷図書文化館(千代田区日比谷公園1)で行われる。 キーンさんは1922年、米・ニューヨーク生まれ。コロンビア大学在学中に日本文学と出合い、1953(昭和28)年に京都大学に留学。谷崎潤一郎、川端康成、安部公房、司馬遼太郎らと交流を持ち、近松門左衛門、三島由紀夫らの作品の英訳も手掛けた。 「日本文学の歴史」「百体(はくたい)の過客(かかく)」「明治天皇」など多くの著作があり、2008(平成20)年には文化勲章を受章した。 追悼企画はキーンさんの功績を振り返り、日本文学や日本語へのキーンさんの思いを未来につなげようとするもの。 同館3階図書フロアのエレベーター前ホールでは9月1日から、「ドナルド・キーンが遺(のこ)したものと日本語教科書」と題した展示を催す。19歳のキーンさんが米国