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ブックマーク / note.com/hatano_natuki (1)

  • 図書館という場所|波多野七月

    ある書店に勤めていたときのことだ。問い合わせを受けていた老年の女性客から、「あなたは、どうしてが好きになったの?」と尋ねられたことがある。何かの拍子に、「どうしたら、孫がもっとを読んでくれるのか」という話になり、その流れで尋ねられたように記憶している。 そのとき、どう答えたのかは覚えていないが、ひどく無難でありきたりな回答だったと思う。何ということはない。ただ、家にも学校にも居場所がなかったからだ。 私が幼稚園の頃には、すでに家庭は荒れていた。父親は酒に弱い人間で、精神的に脆く、それでいて他者への攻撃を繰り返す人物だった。私が小学生の頃には仕事を休みがちで、当然家には金がなく、貧しい生活を送っていた。そんな状況のなか、追いつめられた母親はたびたびヒステリックな声を上げた。 家の中が地獄であったように、学校もまた地獄だった。私はいじめのターゲットになり、男子生徒からも女生徒からも攻撃にあ

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