安倍晋三首相に近い自民党若手議員の勉強会で、沖縄の有力二紙をはじめとする報道機関に圧力をかけるような発言が出た問題をめぐり、沖縄選出の野党国会議員ら五人は二十七日、勉強会の講師を務めた作家の百田(ひゃくた)尚樹氏に「憲法二一条の報道・表現の自由に反し、断じて看過できない」と抗議する声明を発表した。 社民党の照屋寛徳(てるやかんとく)衆院議員は記者会見で「表現、報道の自由は民主社会の根幹にかかわる。憲法の破壊につながる暴言だ」と批判。百田氏の小説「永遠の0」を引用して「百田氏の戦後史に関する知識は、永遠のゼロだ」と述べた。 声明はマスメディアが権力に批判的なスタンスであるのは健全とし、二紙が基地問題を大きく扱うのは「沖縄が国策の犠牲を強いられ続け、問題が解消していないからだ」と強調。県民世論の代弁者として政府を追及しているだけだと指摘した。声明は百田氏と、勉強会に参加した全国会議員に送付する