居酒屋大手「和民」で働いていた森美菜さん(当時26歳)が過労自殺したのは会社側の責任だとして、遺族らが運営会社ワタミ(株)と創業者で当時の社長の渡邉美樹氏(自民党参議院議員)に損害賠償を求めた訴訟は2015年12月8日、東京地裁で原告側が 懲罰的要素を含む巨額な賠償金を支払うことで和解が成立した。ワタミ側が業務に起因する自殺であると認めて謝罪したうえで、1億3,365万円を支払う。「24時間、死ぬまで働け」と過重な業務を強いるなど最も重大な損害賠償責任を負っていると認定された渡邉議員は、経営責任をとって今後、ワタミの経営にタッチしない。居酒屋の勝ち組と言われた名物経営者がワタミから去る。ワタミの身売りが公然と囁かれている。 ブラック企業の代名詞に 2008年6月。ワタミフードサービスが運営する居酒屋チェーン和民京急久里浜店(横須賀市)で働く女性社員が入社してわずか2カ月で、自宅マンションか