日本の排他的経済水域(EEZ)内で10日に解禁された太平洋小型サケ・マス流し網漁に出漁していた漁船11隻が14日未明、北海道根室市の歯舞漁港へ戻り、シロザケ1・8トンが初水揚げされた。この時期のシロザケは「トキシラズ」とも呼ばれ、秋にとれるサケより身に脂が乗っていることから、「春の味覚」として人気が高い。 初日の競りでは、最も等級の高いシロザケは1キロ・グラム2980~3800円の高値がついた。ロシアが千島列島沖など同国のEEZ内での流し網漁を今年1月から禁止し、操業ができるのは日本のEEZ内だけとなった上、近年の不漁も背景にあるとみられる。 歯舞漁港には、午前1時半頃から漁船が相次いで帰港し、氷漬けにしたサケやマスを軽トラックへ次々に積んで運ぶなどしていた=写真、松田拓也撮影=。漁師たちは「もっと網にかかってほしかったが、初日にしては良い方だ」と話していた。漁期は7月7日まで。