9人が死傷した平成28年の漁船沈没事故で、鳥取地検は25日までに、業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで書類送検された沖島保司船長=当時(53)=を容疑者死亡で不起訴処分とした。処分は15日付。 事故は28年12月に発生。別の船にえい航されていた大福丸(76トン)が松江市沖で沈没し、船長ら6人が死亡、3人が行方不明となった。 船長は海上保安庁への通報や救命設備の利用など乗組員の安全を確保する適切な対応をしなかったとして書類送検されていた。 事故を巡っては29年9月、乗組員の遺族が船主の水産会社などに約5億円の損害賠償を求めて鳥取地裁に提訴した。