首都圏で起きた3人の男性の連続不審死事件で、さいたま地裁の裁判員裁判は、殺人などの罪に問われた木嶋佳苗被告に死刑を言い渡した。 裁判員の在任期間は過去最長の100日間に及んだ。3件の殺人事件については直接証拠がない難しい判断を迫られるなか、「健全な社会常識」が死刑を選択したといえる。 判決は、被告と交際していた3人の男性の死亡を、いずれも被告が練炭自殺を装って殺害したと認定した。 被告が殺人を全面否認し、目撃証言など直接証拠もなかったが、検察側は被告が3人と会った最後の人物で、現場に残された練炭やコンロのメーカーが事件前に被告が購入したものと一致したなどの状況証拠を積み重ねてきた。 「疑わしいだけで有罪にすることは許されない」と殺人についての無罪を主張する弁護側に対し、検察側は論告で、次のように裁判員に訴えかけた。 「窓の外には夜空が広がっている。夜が明けると、雪化粧になっていた。雪がいつ