簡単に怒る妻。怒る原因は無数にある。しかもなぜ怒っているのか理由がわからない。“笑う哲学者”土屋賢二さんが結婚の神髄を語り尽くす――。 女と電気製品を一緒にしてはならない 女を扱うのは、火薬庫でタバコを吸うようなものだ。その証拠に、それを聞いただけで女は「〈扱う〉とは何事か。電気製品みたいに言うな」と怒るだろう。もちろんわたしは女と電気製品を一緒にするつもりはない。電気製品は維持費がほとんどかからず、寿命がくれば文句も言わず黙って故障するだけだ。女とは大違いだ。 女は簡単に怒る。怒る原因は無数にある。しかもたいていなぜ怒っているのか理由がわからない。理由を聞くとさらに怒るから聞くに聞けず、どこを直せばいいのかわからないままだ。 以前、妻が女友達数人と旅行に行ったとき、中の1人の携帯にそのダンナから「こちらは月がきれいです。そちらはどうですか?」というメールがきたので、その奥さんは怒って直ち