6日夕刻、西武第2球場。今季から西武の打撃投手を務める小川武志さんは、室内練習場でネットに向かってボールを投げていた。 春季キャンプ中に制球を乱し、腕が振れなくなった。1軍の打撃練習のマウンドから離れ、こうしてひとりで再調整を続けてきた。 2カ月近くかけ、少しずつスムーズに投げられるようになってきた。蒸し暑い室内で、額の汗をぬぐっていると「ちょっとええか」と声をかけられた。 マシン打撃をしていた西武栗山巧外野手(33)だった。デーゲームの楽天戦に先発していた栗山だが、試合終了後に室内練習場を訪れ、ひとりで練習をしていた。 1時間以上も打ち続けてようやくマシンのスイッチを切り、ボールを集めながら汗をぬぐっていた。それが思い立ったように小川さんの“練習相手”のネットの前に立ち、すっと打撃の構えを取った。 投球を促している。手に汗がにじんだ。打撃投手転向1年目。制球を乱す以前も、チームの主軸たる
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