クルーグマンだか誰だったか、偉い経済学者が「日本経済はいつか必ず復活する」と言っていた。「しかし、その“いつか”が百年後では困るのだ」と。 私たちの“夢”も同じだ。努力を重ねれば夢はいつか必ず叶う。けれど、その前に私たちの寿命が終わってしまうかもしれない。死ぬまで叶わないと気付いた時、人は夢をあきらめる。それを避けるためには、成長の速度のブーストと、モチベーションの維持が不可欠だ。 では成長速度や意欲を高くたもつには、どうすればいいだろう? キーワードは「心の収支」だ。 ◆ ◆ ◆ ラノベ作家のTさんには、フィギュア原型師の夢をあきらめた過去がある。 二次元の美少女を三次元に再構築する――それがフィギュア原型師の仕事だ。画面に映らない部分まで作り込むには、当然、膨大な量の資料と、職人的な勘が必要になる。ただ手先が器用なだけでは務まらない仕事なのだ。フィギュア原型師は、いわばオタク界のスーパ