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Liber Studiorum: 福岡伸一批判 「生物と無生物のあいだ」を中心に(1)
1.イントロダクション 福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」は、科学書としては異例のベストセラーとなっ... 1.イントロダクション 福岡伸一の「生物と無生物のあいだ」は、科学書としては異例のベストセラーとなっている。各種メディアで絶賛され、福岡自身、テレビでは爆笑問題と対談し、ラジオにも多く出演して人気を博している。とくに文系方面からの同書の評価は高く、高橋源一郎、よしもとばなな、大岡怜といった作家たちから賞賛され、「サントリー学芸賞 2007年度 社会・風俗部門」も受賞している。 これらの評価は妥当なものなのだろうか。文系方面からの高い評価に対して、理系の読者からは批判も多く出ている。「タイトルが内容とかけ離れている」「本筋と無関係な挿話が多い」「生物の知識があるものなら知っているようなことばかり」といったものが目に付く批判だが、私は、もっと本質的で体系的な批判が必要であると考える。一般向け啓蒙書に多くを求めても無意味だという意見もあるだろうが、「生物と無生物のあいだ」という本は、一般向け啓
2009/11/23 リンク