それはそれ これはこれ | 少年の船

今年もまた夏を迎えた。 夏は僕の好きな季節であるが、僕には消してしまいたい夏の思い出が一つある。 僕が小学六年生のときの夏休みに行った「少年の船」のことだ。 少年の船とは、全国の小中学生が船で約一週間の団体生活をして、協調性と根性を養おうとするもの。早い話が、「スパルタ教育で鍛え直すぞ！」ってところ。 友人のお母さんがその友達から誘われたらしく、子供を一人で参加させるのも心もとないとのことで、一番仲の良かった僕も一緒にと誘われた。今となっては断れば良かったのだが、そのときの僕は無駄に好奇心旺盛で、二つ返事で行くことにした。甘木市単位での少年の船もあって、友達が参加して面白かったって話も聞いてて、それが全国規模ならもっと面白いだろうって思ったのも大きな要因だった。 少年の船の行き先は韓国。 その頃の僕は韓国に対する知識は何もなく、「一番近い外国」としか認識していなかった。 それ

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