MAZE - 恩田陸

アジアの西の果て、白い荒野に立つ矩形の建物。いったん中に入ると、戻ってこない人間が数多くいると伝えられている。その「人間消失のルール」とは?謎を解き明かすためにやってきた4人の男たちは、果たして真相を掴むことができるのか?異国の迷宮を舞台に描かれる、幻想的な長編ミステリー。 いつからあるのかわからない、何のためにあるのかもわからない。ただそれにまつわる「人間が消えることがある」言い伝えだけ。そんな謎の建物、、、、 そういった謎に満ちた建造物は確かに興味をそそられる。だがそれを小説、特にミステリーとして扱う場合、難しい部分がある。なぜならミステリーである以上、そこには何らかのからくりが隠されていると考えてしまうから。なんのからくりもなくそんな建物がでてきたらSFかファンタジーというものになってしまう。 問題はその真相、からくりの終着点をどこに持ってくるのかで決まる。今回の作品、その部分におい

[kuonacina]

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