サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
画力アップ
bunkaonline.jp
309回 『極悪女王』 今、話題のNetflixで配信されているゆりやんレトリィバァ主演、企画・脚本・プロデュース ・ 鈴木おさむ、総監督・白石和彌によるドラマ『極悪女王』。ゆりやんが演じる実在のプロレスラー・ダンプ松本を主役とした一種の成長譚であり、実質「もう一人の主役」である長与千種とのシスターフッドの物語でもある。 面白いドラマである。二人の所属した全日本女子プロレス(ドラマ内では全日女子プロレス)の歴史をベースに、実際に起こった出来事を取捨選択して切り取り、それを上手くアレンジして繋ぎ合わせ、少女たちのシスターフッドの物語を成立させている。若き女性だけの世界であるかのように思われる女子プロレスの世界も、実際には背後にいる権力を持った男性運営にいいように支配され上手く使われている世界であり、悪役プロレスラーとして成り上がっていく様子が自分を取り巻くそういった世界との闘いに繋がっていく
308回 恒心教からのメール 最近、ネット上で陰謀論系の人からの誹謗中傷に対する民事訴訟についての報告を見かけることが多い。埼玉医大総合医療センター感染症科教授の岡秀昭氏、陰謀論に詳しいライター雨宮純や黒猫ドラネコ氏といった人からの陰謀論団体や反ワクの人との訴訟に関する報告があがっていて、みなさん勝利もしくは勝利的和解に終わっているわけだが、民事裁判というのは通常時間もお金がかかり、訴える方の負担は大きく大変だったろうなと思う。 自分もたまにひどい誹謗中傷をネット上で受けることや、まったくもって事実ではないデタラメなことを書かれていることもあるが、裁判をすることでの負担やそういった投稿が特に広がりを見せないこともあって裁判に持ち込むところまでは至っていない。中には数年に渡りそういうことを繰り返しているアカウントもあるが、影響力もないということで証拠は取りつつ、とりあえず静観している。 PR
307回 サブカルとしてのヴィレヴァン ヴィレッジヴァンガードについて語るポストを自分のX(旧Twitter)のTLで多く見かけるようになり、「一体、何事かな」と思っていたが、きっかけは東洋経済オンラインの『大量閉店「ヴィレヴァン」経営が犯した最大の失敗 山ほどある判断ミス、一番まずかったのはこれだ』という記事だった。 この記事がきっかけとなって、ヴィレヴァンについての想い出や思い入れを語ったり、「サブカル」という領域におけるヴィレヴァンが果たした役割について語る人が続出したということらしい。 PR 記事中ではイオンモールに出店していく中でヴィレッジヴァンガードらしさが薄れたことが失敗だったように書かれているが、それは従来の路線のファンからは残念なことだろうが、サブカル情報のメインが紙媒体からネットに移ったことや、Amazonなどの発達によって従来ヴィレヴァンで売っていたようなものが家に居
306回 関東大震災デマとクルド人デマ 1923年9月1日が関東大震災の起きた日なのだが、SNS上では毎年9月1日周辺になるとげんなりするようなことを言っている人たちをみかけることになる。 「朝鮮人虐殺などなかった」勢と「朝鮮人が井戸に毒を入れたり、強盗、暴動などを起こしたのはデマではなくて事実」勢だ。 朝鮮人虐殺について触れた人やそれについての文献の紹介に対してクソリプを飛ばして感情的に内容を否定する人たちが毎年多数現れ、反論されてもそれに対してまともに答えることはない。 当時の朝鮮人虐殺、中国人に対する虐殺、福田村事件をはじめとする朝鮮人と間違われて日本人も殺された事件に関しては様々な目撃証言記録があり、それに関する裁判の記録も存在するのに、それらの信憑性を否定したりしているわけだが、それに対する根拠と言えるような根拠は別になく、否定しているだけの人間が多い。 PR 彼らの主張を裏付け
305回 さえぼうと『ダーティハリー』 さえぼうこと、武蔵大学人文学部英語英米文化学科教授でシェイクスピア研究、フェミニスト批評を専門とする、北村紗衣氏の『ダーティハリー』に関してつまらないと述べた記事を巡って変な騒ぎが起こっていた。当該の記事は太田出版のWebマガジン・OHTABOOKSTANDでの北村氏の連載「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」の第3回「メチャクチャな犯人とダメダメな刑事のポンコツ頂上対決?『ダーティーハリー』を初めて見た」だ。 メチャクチャな犯人とダメダメな刑事のポンコツ頂上対決? 『ダーティハリー』を初めて見た[第3回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評映画を見た後に「なんかよかった」「つまらなかった」という感想しか思い浮かばない人のために、フェミニスト批評家・北村紗衣さんが、初めて見る映画の感想を話しながら注目してほしい
304回 なぜか戸塚宏がトレンドに? 最近、X(旧Twitter)のTLに戸塚ヨットスクールの話題がたびたび流れてくるようになり、「何で急に?」と思っていたのだが、校長である戸塚宏をフィーチャーしたYouTubeチャンネルが開設され、その宣伝のためのアカウントがX上で投稿を始めたことがきっかけだったようだ。 1976年に戸塚宏によって設立された戸塚ヨットスクールは当初は普通にヨットの技術を教えるスクールだったのだが、戸塚の指導が非行少年の更生や情緒障害等の治療に効果があると話題となったことで、それを目的として多くの青少年があずけられるようになり、そういった青少年の更生・治療を目的とした施設に方向が変わっていった。 当初、戸塚は教育界のカリスマとして持てはやされていたが、度重なる訓練生の死亡や行方不明が報道されるようになった。その後、暴力を伴う指導や体調不良を訴える訓練生の放置といった問題が
自分が子どもの頃、『まんが日本の歴史』といった類の学習漫画を除けば、通っていた小学校の図書館においてある唯一の漫画が『はだしのゲン』(中沢啓治)だった。 子供たちに原爆の悲惨さ、戦争の悲惨さを伝える作品という平和教育の一貫という立ち位置で置かれていたのだと思う。 特に説明する必要のない大メジャー作品であるが、念のため説明すると、戦中戦後の広島で主人公のゲンたちが理不尽なものに対する怒りを抱えながらバイタリティーいっぱいに必死に生きていく姿を描いた、作者・中沢啓治の被ばく体験など自伝的要素が反映された作品である。 1973年に『週刊少年ジャンプ』で連載がスタート、ジャンプでの連載終了後に革新系の雑誌である『市民』、日本共産党系の論壇誌である『文化評論』、日教組(社会党の支持母体の一つであった)の機関紙『教育評論』と掲載誌を移しながら1987年に連載が終了する。ジャンプ以降の連載誌を全て共産党
302回 日経ビジネス「経営者の女性問題、防ぐのは困難」という記事がヤバい 日経ビジネスの『「経営者の女性問題、防ぐのは困難」と進化心理学者』(2024年7月31日)という記事がX(旧Twitter)のTLに流れてきたので「なにこれ?」と思いながら読んでみたところビックリ! 男性経営者が女性問題で失脚することが多いのは何故かということについて、進化心理学者で、英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)准教授のサトシ・カナザワ氏に聞いている記事(日経ビジネス電子版 2024年4月30日の記事を再構成したものだという)なのだが、このカナザワ氏の回答が本当にひどいのである。 「経営者の女性問題、防ぐのは困難」と進化心理学者 - 日本経済新聞近年、女性問題で失脚する男性経営者が後を絶たない。ウエルシアホールディングスの社長が先ごろ愛人問題で辞任した騒動は記憶に新しい。タムロンの社長も、愛人
301回 『小山田圭吾 炎上の「嘘」 』を読んだ 2024年7月、パリオリンピック開催を目前とした時期、中原一歩氏による『小山田圭吾 炎上の「嘘」 東京五輪騒動の知られざる真相』(文藝春秋)が世に出された。 3年前の東京オリンピック。20数年前の2つの記事、『ロッキンオン・ジャパン』1994年1月号(株式会社ロッキング・オン)でのインタビュー、『クイック・ジャパン』第3号(太田出版)(95年8月発行)の『村上清のいじめ紀行』という記事に掲載されたインタビューという、いじめ加害者としての体験を露悪的に面白おかしく語るようなインタビュー記事の存在が炎上し、オリンピック開会式の音楽担当だった小山田圭吾氏が辞任することになった。いや、正確にはその記事をもとにネット上で改変された情報が生まれ、それをもとにと言ったほうがいいだろう。辞任後もSNSでは激しいバッシングは続き、関わっていた多くのメディア関
300回 三浦春馬の提灯が100個の怪 2024年7月16日に、ニュースサイト「NEWSポストセブン」(小学館)に掲載された『【三浦春馬さんの名を靖国に】提灯2万円に値上がりなのに100個も集まった「ファンの熱い思い」 『みたままつり』に献灯ズラリ』という記事がX(旧Twitter)に流れてきたのだが、その内容を目にして驚いた。 靖国神社の『みたままつり』に2020年に亡くなった俳優の三浦春馬氏の名前が書かれた提灯が数多く並んでいたことをファンの美談のように取り上げている記事だが、提灯を出している日本製普及会、春馬くんの海と空の会といった団体は、報道や所属事務所の発表を否定し「三浦春馬は何らかの闇に触れたために殺された」といった三浦春馬他殺説を支持している団体である。 こういう三浦春馬他殺説を支持する人たちのグループは一本化されているわけではなく、『みたままつり』に提灯を出す活動をしている
そうは言ったところで、彼を受け入れる人は受け入れるし、彼を受け入れない人は受け入れないわけで、都知事選直後に関してはそういた部分を知らずにイメージだけで支持していた人があれを知って離れることは多少あったかもしれないが、彼のそういった部分を問題と感じず評価し続けたり、それに疑問があっても変革者としての期待からトータルでは支持していく人も多いだろう。 実際のところ、石丸構文であれこれ言うよりも彼に関しては気にすべきところは他にある。安芸高田市議のY議員が石丸氏によって自分が彼を恫喝したと虚偽の内容をSNSで投稿され名誉が傷つけられたとして損害賠償を石丸氏と市に求めた裁判。選挙ポスター制作費未払い裁判。こういった裁判の行方やそこでの石丸氏の言動こそ気にしなければならないことだと思う。 前者の裁判は二審で石丸氏が敗訴、市は上告しないとしているが、石丸氏は最高裁に上告受理の申し立てをおり、最高裁の判
市長時代、彼の人気・地名度をあげたのは、安芸高田市YouTube公式チャンネルが公開した記者会見や市議会一般質問の模様を記録した動画を素材に一般の人(安芸高田市と縁もゆかりもない収益目的の人々)によってつくられた石丸氏が市議会議員や地元マスコミを舌鋒鋭く「斬って」いく様子を伝える切り抜き動画だ。これらの切り抜き動画に対して石丸氏は動画の使用を許容し、意図的に自分のイメージアップに活用していたと思われる。 それらの動画によって、腐敗した老害議員やマスコミを痛快に論破する若き改革者として支持を集めたのだが、そこでの会話の流れを確認してみると印象は変わってくる。切り抜き動画を見ていると議会側・マスコミ側に一方的な問題があるように見えるが、実際に事象をしらべてみると、石丸氏が全て正しいわけではなく、彼のほうに問題があると思われることも当然存在する。すべての判断が正しい人間など存在しない。現在、石丸
299回 これが石丸伸二だ! もし、今まで決まってなかったことが前日の動きで急に決まったことを「突如」と表現したことに対して「突如」と言った根拠を述べよと言ってくる人がいたら、どう思うだろう。 2023年7月の広島県安芸高田市定例記者会見での石丸伸二氏(当時安芸高田市長)の発言である。 別に「突如」と表現として何もおかしくはない。常識の範疇ではないだろうか。こういったところで相手をやりこめようとするのは私はどうかと思う。 PR 東京都知事選挙で獲得投票数2位につけた石丸氏。選挙後にメディアで行われたインタビューの数々で見られた噛み合わない様子が「石丸構文」として話題になっており、SNS上ではこれを題材にした大喜利が繰り広げられている。 質問に対して問われたことに答えず、本題とずれた部分の定義付けを執拗に求める。ストレートに質問に答えない。質問に質問で返す。論点をずらして相手を煙に巻く。相手
手塚治虫の名作医療漫画『ブラック・ジャック』が高橋一生主演で24年ぶりにテレビ朝日でテレビドラマ化された。自分はそれなりに手塚治虫ファンなので、なんとなく見てみたのだが、悪くはないし、原作に対する敬意がないとかでもないし、つまらないとかないんだけど、何が変だなと思っていたところ、編集氏から「ブラック・ジャックの実写ドラマが気になる」というメールが来たので、これ幸いと自分の感想を書いてみようと思う。 ちなみに私が最初に見た実写版ブラック・ジャックは加山雄三版『加山雄三のブラック・ジャック』で、「このブラック・ジャックなんか僕が知ってるブラック・ジャックと違う…」と幼心に思ったのを覚えている。ヒカシューの主題歌もなんか怖かったし。 高橋一生のブラック・ジャック。ビジュアル的にはかなりの完成度であり、見た目でなく口調など演技も含めて、原作のイメージの再現にほぼほぼ成功しているといっていいだろう。
まるで蠱毒の壺の中にいるようだ。 東京都知事選を前にした、様々な出来事を見ているとそう思う。 蠱毒というのは古代中国の呪術で、蛇・ムカデ・蛙など様々な生き物を一つの壺に入れて互いを喰らいあわせ、生き残った一匹が強大な呪力を持った毒物になり、その力を使って他人に害を与えたり、富を得たりするというもの。 今回の都知事選は様々な人々の様々な思惑が絡んで考えられないような出来事が起こりすぎてクラクラしてくる。そして、それは政治とは関係のない何かであり、まるで東京都自体が巨大な蠱毒の壺のようだ。 通称・N国党による選挙ポスター掲示板を利用したショバ代ビジネス。関連政党含めて24人を立候補させることで得た24枚分のスペースを利用して、自分が用意したポスターを自由に貼れる権利を1ヶ所5000円で販売するというものだ。 販売されたスペースを利用して貼られたポスターは問題あるものだらけだ。 人気格闘家の偽造
今年4月に開催された日本最大のLGBTQ+の祭典「東京レインボープライド」は大きな盛り上がりを見せた。しかしLGBT当事者である松浦大悟氏は、この祭典こそがLGBT運動の矛盾を炙り出すものと語る。いったいどういうことなのだろうか。松浦氏が解説する。 PROFILE: 松浦大悟(まつうら・だいご) 1969年生まれ。神戸学院大学卒業後、秋田放送にアナウンサーとして入社。秋田放送を退社後、2007年の参院選で初当選。一期務める。自殺問題、いじめ問題、性的マイノリティの人権問題、少年法改正、児童買春児童ポルノ禁止法、アニメ悪影響論への批判、表現の自由問題などに取り組んだ。ゲイであることをカミングアウトしている。著書に『LGBTの不都合な真実 活動家の言葉を100%妄信するマスコミ報道は公共的か』(秀和システム)。
「お笑い芸人のなかやまきんに君が“本源セミナー”なる謎のセミナーに通っている」という記事がこの2ヶ月ほどの間に『週刊ポスト』と『週刊文春』にそれぞれ掲載されている。 ポストの5月の記事ではセミナーの内容のエキセントリックさに焦点があてられていたが、今週の文春ではこのセミナーによって人間関係が破壊されるような被害が伝えられていて、記事の内容に深刻さが増している。 世の悪いことは妖怪が引き起こしており、その妖怪を退治できるのはセミナーの主催者のみ。 具体的な妖怪の例として、 ・サントリーの商品 ・ハーゲンダッツ ・妖怪ウォッチ ・ポケモン ・鬼滅の刃 ・ゲゲゲの鬼太郎 ・烏龍茶など「龍」の字のつくもの全般 があげられており、セミナーではそれらの商品を持っていた人にそれを踏みつけさせるようなことがされている。 また、自分を苦しめている「妖怪」の名を紙に書き、それを破って踏みつけるという妖怪ビリビ
知らないがゆえに何の悪意もなく片っ端から地雷を踏み抜いてしまった感があり、知らないことがもたらす惨状の怖さがここにある。なんであれ、何か実在の人物・出来事をモチーフにするときはちゃんと調べたほうがいいし、よくわからなかったら専門家に相談したほうがいいと改めて感じた。 この件の炎上に関しては、 「悪人め!許さない!」 と攻撃している人よりも、 「なにやってんだ!そんなことをしていたら死んでしまうぞ!」 と注意している人が多かった感があった。 あのまま公開され続けて海外で話題になって大炎上するよりは、結果として早急に処置ができてダメージが少なくすんだのではないだろうか。 レーベルやメンバーが敏速に対処し、謝罪文をだして説明したことは評価できるし、冷静に事態を理解しようとしているファンが多かったのも立派だった。 コロンブスの現代の評価を知らない人のほうが多いのが日本の現実だ。そのことには問題があ
Mrs.GREEN APPLEの日本コカ・コーラ社とのタイアップ曲『コロンブス』のMV。12日に公開されてから13日には公開停止になるという事態が起こった。 Yahoo!リアルタイム検索で「コロンブス」という単語を見かけて「今なん何でまたコロンブス?」と最初疑問に思ってた自分だったが、状況を把握してMVを見た結果、「これは無理なやつだ…」という感想に。 ・年代別の歴史上の人物 ・類人猿 ・ホームパーティー ・楽しげなMV というキーワードからつくられていったそうだが、確かに凄く楽しそうな雰囲気を出している「何の悪意もない」であろうMVだった。コロンブスという人間が何者だか知らない人にとっては、なにもひっかかるところはない作品だったかもしれない。 以前は、少なくとも20世紀中は新大陸の発見者、未知の海路にいどんだ冒険者として偉人扱いだったクリストファー・コロンブス。現在もそういう認識の人も多
日本テレビでドラマ化された漫画『セクシー田中さん』の作者・芦原妃名子さんが亡くなった問題について、ドラマを製作した日本テレビ、原作の刊行元である小学館の双方から報告書が公開された。 両報告書を読み比べて最初に思ったことは、 「こんなやり取り続けていたら、メンタルが擦りきれるのは当たり前だ。芦原先生はほんとキツかっただろうな」 ということだった。ただでさえ連載中で大変なのに、あんなことをやらなきゃいけないなんて本当にツラすぎる。 芦原先生視点だと、原作に忠実に製作することを条件にドラマ化を許諾したのにもかかわらず、重要なテーマやキャラクター造形を無視するような改変がされた脚本が作られ続けるという状況なわけだ。 特にひどいと思ったのが、小学館側の報告書に記載されていた次のような内容のものだ。 尺が足らないという理由で入れられたオリジナルのシーンに対して、何度か削除を要請し、代わりに3つの案(す
ポーランドのサイトでの園子温インタビュー 最近でいえば、ポーランドのサイトに掲載されていた映画監督・園子温氏のインタビュー(現在削除済み)がそれだった。 インタビューの半分が彼の性加害疑惑に関する報道に関するものなのだが、その部分に関して簡単にまとめると、 ・報道は全部嘘。 ・告発者の一人である亡くなられた千葉美裸さんに関する真偽不明の中傷ともとれるような言及。 ・『週刊女性』、早坂伸氏、松崎悠希氏らによる園氏に関する陰謀論を思わせる言及。 といったところ。 なんというか、どういう主張をするのも園氏の自由だし、自分が正しいと信じていること、世にうったえたいことがあるなら、どんどん自分から発信していけばいい。メディアが取り上げてくれなくても、今はインターネットを使えばいくらでも自分で発信できる。 しかし、現在、彼は日本国内に向けてこういう発言をしていない。このインタビュー内容が国内で話題にな
NHK連続テレビ小説『虎に翼』にて主人公・寅子の夫が戦争で帰らぬ人となりました。男女不平等な社会における女性進出の物語ではありますが、一方で徴兵制という男性にとってあまりに理不尽なシステムをどう描くのか、寅子はどう考えるのか期待されてましたが、寅子は夫の死に直面してもそこに思いを巡らすことがなかったのは、ドラマのテーマを鑑みても片手落ちではないでしょうか。 男女不平等な社会の中での徴兵制 現在NHKで放送されている連続テレビ小説『虎に翼』。女性として日本で初めて法曹の世界に飛び込み、道なき道を切り開いた猪爪寅子の人生を描く物語です。この物語が大きな転機を迎えました。太平洋戦争が終わり、男女平等を定めた日本国憲法が導入され、主人公の寅子をはじめとした女性たちが、それまでよりも社会で活躍する機会を得られるようになったのです。 日本という国が転機を迎えるには当然犠牲もあったわけで、寅子の夫・優三
何気なくインターネットを開くと、たまに「あなた、大丈夫なの!?」と思わず声が出てしまいそうになるものが目に飛び込んでくることがある。 そして、この「あなた、大丈夫なの!?」には、 (なんでそんなことするのか意味がわからない) (絶対に大丈夫じゃない…) というふたつの内心の声がくっついているわけである。 たとえば、はあちゅう氏のなりすましをめぐる裁判などは私にとってそういう案件である。 有名ブロガー・はあちゅう氏を巡る不思議な裁判の判決が出ました。 ①はあちゅう氏の「アンチ」であるA氏がTwitter上で、はあちゅう氏が自分のなりすましアカウントを作成したと言及する。 ②はあちゅう氏がA氏の複数の投稿についてプライバシー権の侵害や名誉を毀損したとして訴えたのだが、その中になりすましアカウントに対する言...
「友達」って、いったい何なのだろうか。 初老のおじさんがこんなことをいきなり言い出してキモいと思う人もいるだろう。正直言って、自分でもキモいと思う。しかし、これは私のせいではない。 私がこんなキモいことを書かなければいけなくなったのは、為末大さんが、 50歳以降で多様性理解のために一番おすすめなのは『20歳以上下の異性の友達を作る』だと思っています とX(旧Twitter)でポストした結果、批判的なポストが大量に生まれ、その直後になぜかアカウントが凍結されるという事態が起こったせいである。その結果、為末さんに関する原稿の依頼がきてしまった。 為末さんの凍結の原因はさっぱりわからない。あのポストに原因があるのではという話があるが、普通に考えて、不快に思う人が出てくるであろうポストではあるけれど、Xの規約にひっかかるようなポストとは思えない。 「あのポストを不快に思ったフェミが大量に通報して」
5月8日未明に起こった、西新宿のタワーマンションの敷地内で25才の女性が待ち伏せしていた51才男性に刃物でメッタ刺しにされて殺害された事件。例のごとく、はっきりとした情報が出ないうちからネット上には被害者を叩く人間が出現し、げんなりさせられた。道義的な問題や情報リテラシーの問題ももちろんそうだし、そんなことを書いたら訴えられることもあるということがわからない危機意識のなさにもうんざりだ。 被害者が水商売に従事していたこと。加害者は金を返してほしいと主張していたこと。加害者の父がマスコミに語った、息子は結婚したいなら金を出せと言われていたという話。こういった断片的な情報から「悪質ないただき女子に騙されて大金を奪われた可哀想な中年男性の復讐劇」というストーリーが形成され、それにそって被害者が盛大に叩かれていたわけだが、「純情な中年男を性悪な商売女がだまして復讐された」という昔ながらの物語と昨今
ふとX(旧Twitter)をみたら、スティーブ・アルビニの訃報が流れてきた。 80年代後半から90年代初頭の一時期、スティーブ・アルビニは私のヒーローの一人だったし、今でもBig Blackというバンドのことを未だに考えているときがある。 現在、私の脳内はいわば金縛り状態にあり、一定の流れにそって思考をまとめることは難しい。これ以降に書き並べるものは、アルビニや彼の周辺のまつわることに関して普段考えていたことや記憶の断片でしかない。 Big Blackは80年代に活動したアメリカのシカゴのバンドである。トレブル域が強調された金属的なギター音と潤いのないドラムマシーンの音が特徴的なバンドだった。私が初めて聴いたのは87年発売の最後のスタジオアルバムとなる『SONGS ABOUT FUCKING』だったのだが、金属的で潤いのない音とドラムマシーンの疾走感に夢中になった。当時自分が主に聴いていた
第7回 大谷翔平 『実話BUNKA超タブー』を読んでらっしゃる中年弱者男性にはマジどうでもいいだろう最近のLGBTQニュース! 札幌高裁にて、「同性婚を認めないのは違憲状態」という判決が出ました! まったく同性愛者の奴らってば、私たち中年弱者男性が日々低賃金にてブラック企業にこき使われ、ボロボロの身体で狭いアパートに帰宅しては半額シールを貼られた唐揚げ弁当をアルコール濃度9%の飲料で流しながらXにて主張の強いマイノリティを誹謗中傷するくらいしか楽しみがないというのに、生意気にもほどがありますよね! 身の程をわきまえたほうがいいですよ、まったく! 以前は私もそんなことを思っていたわけです。 実際、低賃金の肉体労働をやってた頃は、ゴミ部屋で半額弁当をストロングゼロで流しつつ、ツイッター(当時)でキラキラしたリア充同性愛者を見つけてはそのホームパーティ画像を2chに貼って「ブースブース」とはやし
電撃ネットワークの南部虎弾が、1月20日、脳卒中のため亡くなった。南部虎弾は伝説級のエピソードに事欠かない人物だったが、それらについて本人の口から語られた例は少ない。そこで、初期の頃から南部と共に活動していたギュウゾウとダンナ小柳に、南部虎弾の伝説を大いに語ってもらった! 聞き手はおなじみの吉田豪。『実話BUNKA超タブー』2024年5月号掲載版よりも原稿の分量が多い、豪華バージョンでお届けします! かなりの変人でしたからね ――先日亡くなった南部虎弾さんの追悼対談ということで、電撃ネットワークの初期メンバーのお2人に集まっていただきました! ギュウゾウ まさかこういう状況になるなんて思ってなかったよ、ホントに……。 ――ボクは南部さんとは昔から交流はあったけどちゃんと取材したことはなくて、でもやっぱりかなりの奇人なのは間違いないから、一回ちゃんと取材しなきゃなってギュウゾウさんと話してた
しかし、政策の論議以前の問題を個人的に強く感じる候補者がここまで登場する選挙も珍しかった。確かにおかしな状況だったが、これを面白がってはいけない。ほんとに憂鬱にさせられる選挙だった。 いや、そりゃ変な人が沢山出てくる選挙は面白いに決まっているが、面白いからこそ、それを面白がってはダメなのである。 その最たる例が、今回の選挙で法の盲点を都合よく解釈した他の候補に対する悪質な妨害ともとれる行動で話題になった、つばさの党の存在である。N国と提携している時代から、あんな感じの活動をしてきた黒川敦彦氏が率いるつばさの党。ある意味で彼らのメジャーデビューの場になってしまったわけで本当にひどい話だ。 黒川氏はロスチャイルド家、ユダヤ陰謀論など様々な陰謀論を支持し、自身もCIAに命を狙われていると主張している陰謀論者である。参政党(陰謀論では共通することも多いのだが)の街頭演説におしかけては、集団で執拗に
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『ブッチNEWS(ブッチニュース)- 芸能ニュース満載の最新ニュースサイト』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く