『曲突徙薪無恩沢 焦頭爛額為上客耶』

「あのとき、あの人に忠告されたこと、今にして思えば言う事を聞いておけばよかったなあ‥‥。 やっぱりあの人の言うことは正しかったんだなあ‥‥」 そんな風に思うときはありませんか？ 今日は以前読んだ本に書かれていた格言をご紹介したいと思います。 「曲突徙薪無恩沢 焦頭爛額為上客耶」 ある晴れた日、ある片田舎でのことです。 １人の旅人が大金持ちの家の前を通り過ぎようとしました。 見ると、かまどの火が燃え盛り、煙突からは火の粉が出るくらいの勢いが良い、いや、勢いが良すぎる。 「これは危ない」 親切心にかられた旅人は、家の主人に忠告しました。 「もしもし、これでは火事になる危険がありますよ。 煙突はかやぶき屋根とは反対の方向に向けておいた方がいいんじゃないですかね。 それから、近くにある薪も引火しないよう煙突から離しておいた方が無難ですよ」 ところが、これに対し家の主人は 「うるさい。よそ者は余計な